バイク保険とは?補償内容や必要性、保険料の相場を徹底解説
バイクは自動車同様自賠責保険の加入が義務となっていますが、実際に事故を起こしてしまった場合、それだけでは不十分であるケースがほとんどです。
さらに、交通事故による死亡者数のうちバイク乗車中の死亡者は約20%を占めますが、バイク保険の加入率は43%程度と以前と低い状況です。
今回の記事では、バイク保険について解説します。
この記事の要点
- 1.バイク保険とは、バイク事故に備える任意加入の損害保険で、強制加入の自賠責保険でカバーできないリスクに備えます。
- 2.バイク事故のリスクは高いにもかかわらず、バイク保険の加入率は40%強というのが現状です。リスクに備えて「対人賠償・無制限」「対物賠償・無制限」「人身傷害保険または搭乗者傷害保険の付加」がおすすめです。
- 3.バイク保険は保険会社や補償内容によって保険料が大きく異なるため、保険相談窓口で専門家に相談しながら検討しましょう。
- 4. 保険相談窓口「ほけんのぜんぶ」なら、40社以上の保険商品から専門家があなたのニーズに合ったバイク保険を無料で提案してくれます。
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バイク保険とは?主な補償内容を解説
バイク保険とは、バイク(二輪自動車)の事故に備える任意加入の損害保険で、強制加入の自賠責保険でカバーできないリスクに備えます。
最初に、バイクの自賠責保険とバイク保険の基本的な補償内容などについて見ていきます。
バイクの自賠責保険
バイク保険の加入を考える前に、強制加入の自賠責保険の内容を確認しておきましょう。
バイク保険は自賠責保険ではカバーできないリスクに備えるものであるからです。
自賠責保険の主な補償内容は次の通りです。
自賠責保険の主な補償内容
- 相手が死亡した場合:最高3,000万円
- 相手がケガを負った場合:最高120万円
- 相手に後遺障害が残った場合:75万円~4,000万円
自賠責保険は交通事故の責任が自分にある場合、「死傷した相手方の身体」に対する補償を目的としています。
そのため、次の損害に対する補償はありません。
- 相手の車や物の損害
- 事故で壊した建物や電柱などの損害
- 自分のケガなどの治療費
- 事故で仕事ができなかった場合の収入の喪失・減少 など
また、保険金の最高額はあまり高額ではないため、自賠責保険だけでは相手方に対する賠償責任を十分に果たせないリスクもあります。
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バイク保険の補償内容
任意加入のバイク保険は、自賠責保険では不足する相手方の損害と、自賠責保険では全く補償されない自分自身の死傷などを補償します。
主な補償内容は次の通りです。
対人賠償保険
バイクの事故により事故の相手方を死傷させ法律上の損害賠償責任を負担した場合、対人賠償保険金が支払われます。
ポイント
- 相手方の死亡・後遺障害に対する賠償金やケガの治療費、ケースによっては見舞金などが補償対象です。
- 保険金額は自賠責保険で支払われる金額を超える金額ですが、加入時に決めた保険金額が上限です。
事故の相手方に対する補償であるため、自分自身や同乗していた家族に対しては補償されません。
対物賠償保険
対物賠償保険は、物の損害に対する補償です。
ポイント
- 対象となるのは事故で損害を与えた「相手方の車両」や「住宅」「電柱やガードレール」などです。
- 自賠責保険では物に対する補償はないため、バイク保険で保険金額を限度に全額を補償します。
ただし、免責金額を設定した場合、免責金額分は自己負担となります。
人身傷害保険
人身傷害保険は、過失割合にかかわらず運転者本人や同乗者が死傷した場合に保険金額を限度としてケガなどの被害を全額補償します。
また、ケガなどの治療費だけでなく休業による収入の減少なども補償されるので安心です。
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搭乗者傷害保険
搭乗者傷害保険は、バイクで事故を起こした時に運転者本人や同乗者がケガをした場合にその治療費として定額の保険金が支払われます。
ポイント
- 支払われる保険金は、運転者や同乗者が死亡した場合は保険金額の全額、後遺障害が残った場合は程度に応じて保険金額の4%から100%です。
- ただし、人身傷害保険とは異なり休業による損害は補償されません。
人身傷害保険と搭乗者傷害保険はどちらも、運転者本人や同乗者の死傷を補償するものですが、補償範囲や補償方法が異なります。
無保険車傷害保険
無保険車傷害保険は、任意保険に加入していない車との事故が発生した場合に保険金が支払われます。
ポイント
運転者や同乗者が死傷し、相手方から十分な補償を受けられない時、相手方に代わって無保険車傷害保険が補償してくれます。
バイク同士の事故の場合、相手方が無保険であるケースも多いので加入していると安心です。
車両保険
車両保険は、事故によってバイクが破損したとき修理費用を補償する保険です。
自動車保険では自由に付加できますが、バイク保険の場合は車両保険がつけられなかったり補償範囲が制限されたりすることもあります。
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自動車保険のファミリーバイク特約
125㏄以下の原付バイク(原動機付自転車)を利用する人は、バイク保険以外にも自動車保険にファミリーバイク特約を付加して事故に備えることも可能です。
ポイント
- ファミリーバイク特約とは、自動車保険にセットする特約で対人補償や対物補償、人身傷害補償(自動車保険に人身傷害保険をセットした場合)を受けられます。
- 自動車保険の契約者と家族(別居の未婚の子を含む)の所有する原付バイクなら、2台以上利用しても保険料は変わりません。
補償内容を細かく設定することはできませんが、バイク保険に別に加入するより保険料は抑えられます。
特に、家族内で2台以上の原付バイクを利用している場合、保険料は大幅に節約できます。
バイク保険の加入状況
バイク保険の補償内容を説明してきましたが、実際にどれぐらいの人がバイク保険に加入しているのでしょう。
2020年3月末のバイク保険の加入状況は次の通りです。
表は横にスライドできます
対人賠償保険 | 対物賠償保険 | 人身傷害保険 | 搭乗者傷害保険 | 車両保険 | |
バイク(二輪車) | 43.8% | 44.5% | 14.4% | 26.3% | 1.6% |
---|---|---|---|---|---|
自家用普通乗用車 | 82.8% | 82.7% | 81.6% | 30.3% | 62.3% |
自家用小型乗用車 | 78.8% | 78.8% | 77.1% | 27.0% | 51.9% |
全ての車 | 75.0% | 75.1% | 70.2% | 25.8% | 45.7% |
参考:損害保険料率算出機構「2020年度自動車保険の概況」(以下同様)
自家用乗用車の加入率(対人賠償保険や対物賠償保険)が8割前後であるのに対し、バイク保険は4割強しか加入していません。
また、バイクの方が事故で大ケガをする確率が高いにもかかわらず、人身傷害保険の加入率も低率です。
車両保険については、取り扱いのない保険会社があることなどが理由でほとんどの人は未加入です。
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バイク保険のおすすめな選び方
次に、バイク保険のおすすめな選び方について紹介します。
対人賠償保険は無制限であるか
おすすめのバイク保険の特徴の1つ目は、対人賠償保険が無制限であることです。
対人賠償保険の保険金額は数千万円、1億円、無制限などから任意に選べますが、無制限を選択することをおすすめします。
また、複数の人に損害を与えるケースもあるので保険金額無制限なら安心です。
バイク保険に加入している人のほとんどが、無制限を選択しています。
表は横にスライドできます
2,000万円以下 | 2,000万円超 5,000万円以下 | 5000万円超 1億円以下 | 1億円超 | 無制限 | |
バイク(二輪車) | 0.7% | 0.1% | 0.1% | 0.0% | 99.1% |
---|---|---|---|---|---|
全ての車 | 0.2% | 0.1% | 0.1% | 0.0% | 99.6% |
対物賠償保険も無制限であるか
特徴の2つ目は、対物賠償保険が無制限であることです。
対物賠償保険の保険金額も任意で設定できますが、無制限を選択することをおすすめします。
バイク保険に加入している人のほとんどが、対物賠償保険も無制限を選択しています。
表は横にスライドできます
500万円以下 | 500万円超 1,000万円以下 | 1,000万円超 2,000万円以下 | 2,000万円超 | 無制限 | |
バイク(二輪車) | 2.7% | 1.9% | 0.4% | 0.2% | 94.8% |
---|---|---|---|---|---|
全ての車 | 1.7% | 1.6% | 0.6% | 0.6% | 95.4% |
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人身傷害保険または搭乗者傷害保険がついているか
特徴の3つ目は、人身傷害保険または搭乗者傷害保険がついていることです。
対人賠償保険や対物賠償保険では、運転者本人や同乗者の死傷は補償されません。
搭乗者傷害保険ではケガの部位や症状に応じて定額の保険金が迅速に支給されます。
人身傷害保険なら、事故の過失割合に関係なく保険金額を限度に休業損害なども補償されるので安心ですが保険料は高くなります。
その他の補償は保険料とのバランスはいいか
バイク保険のベースとなる補償は上記の対人賠償保険や対物賠償保険、人身傷害保険の3つです。
ポイント
- 「車両保険もつけたい」「盗難が心配」「相手方と揉めた時に備えて弁護士費用が補償されれば安心」など様々なニーズがあります。
- また、バイクの利用頻度の高い人と低い人、長距離運転する人としない人、高速道路を利用する人としない人、など利用状況は人それぞれです。
ベースとなる3つの補償に上乗せ補償を検討する際は、個人のニーズと利用状況に加え保険料とのバランスも考慮しましょう。
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バイク保険料の平均相場
バイク保険の保険料は平均でいくらぐらいでしょう。
A保険比較サイトに掲載されている新規契約者の「バイク保険料の目安」は次の通りです。
バイク保険料の目安
- 125cc以下 :約2万8,000円から約7万4,000円
- 125cc超250cc以下:約4万3,000円から約13万3,000円
- 250cc超 :約4万3,000円から約13万3,000円
保険料の幅が大きすぎて、よく分からないと思います。
一例として、Bインターネット損害保険会社のバイク保険の保険料をモデルケースに試算してみましょう。
インターネット割引を含めて、上記の目安より保険料は随分安くなります。
(モデルケースの条件)
- 等級:6等級
- 対人賠償保険:無制限
- 対物賠償保険:無制限
- 搭乗者傷害保険:200万円
- インターネット割引:1万円
表は横にスライドできます
全年齢 | 21歳以上 | 26歳以上 | 30歳以上 | |
排気量 125cc以下 | 2万5,130円 | 1万6,010円 | 1万5,670円 | 1万5,490円 |
---|---|---|---|---|
125cc超250cc以下 | 3万1,160円 | 1万8,970円 | 1万7,130円 | 1万6,750円 |
250cc超 | 3万4,060円 | 2万480円 | 1万7,310円 | 1万7,880円 |
上記の保険料より次のことが分かります。
- 排気量が大きいほど保険料は高い
- 補償年齢が高くなるほど保険料は安い
また、モデルケースは6等級でしたが、等級が高くなるほど保険料は安くなります。等級についての詳細は下記リンクで確認してください
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安いバイク保険に加入する際の注意点
保険料が安いバイク保険は、インターネット自動車保険がほとんどです。
対面で相談できる担当者がいないため、次の点に注意が必要です。
注意点
- 分からないことは自分で調べなければいけない
- 個人の詳細な状況を把握した上でのアドバイスや提案を受けられない
しかし、自分に必要な補償が何かを理解している人には保険料の安いインターネット自動車保険の方が向いているかもしれません。
また、保険料が安いバイク保険では無料で利用できる付帯サービスが少ないことも考えられます。
主なサービスは次の通りです。加入時にどんな付帯サービスがあるかを確認しましょう。
ポイント
- 示談交渉サービス:事故の相手や保険会社と示談交渉をしてくれる
- ロードサービス:事故車両の移動や応急的な修理をしてくれる など
そのほか、バイク保険の車両保険は保険会社によって補償内容が大きく異なります。
保険の加入や見直しを検討するなら必ずすべきこと
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まとめ
バイク保険とはバイク事故に備える任意加入の損害保険で、強制加入の自賠責保険でカバーできないリスクに備えます。
自賠責保険で補償されるのは対人賠償だけで保険金額も限られるため、対人賠償の上乗せと対物賠償や運転者本人・同乗者の死傷に備えてバイク保険に加入する必要があります。
バイク事故のリスクは高いにもかかわらず、バイク保険の加入率は40%強というのが現状です。
リスクに備えて「対人賠償・無制限」「対物賠償・無制限」「人身傷害保険または搭乗者傷害保険の付加」がおすすめです。
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ただし、保険会社や補償内容によって保険料は大きく異なるため、保険比較サイトなどで保険料試算することをおすすめします。
・本コンテンツは情報の提供を目的としており、保険加入その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。
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