万が一のことがあった際に自分や家族を守ってくれる生命保険ですが、ライフスタイルに合った保障を得るためには、そのときに応じた保険の見直しが必要です。
とはいえ、数多くの保険の内容を理解したうえで見直しするのは至難の業といえるでしょう。
そこで今回は、生命保険の見直しに最適なタイミングや、40代・50代・60代と年代別に確認すべきポイントを徹底解説します。
この記事の要点
- 生命保険を見直す際は、「現在加入している保険は必要か」「不要な保障がないか」「保険料を払いすぎていないか」「保障が重複していないか」「保障期間は適切か」の5つのポイントに注目しましょう。
- 生命保険を見直すタイミングは、妊娠・出産や子どもが独立したときなど、ライフスタイルが変わるときが候補です。
- しかし、素人が見直しをすると逆に保険料が高くなったり、保障が不十分な保険に加入してしまったりする可能性があります。
- 失敗しないためには、無料保険相談窓口で専門家と相談しながら検討するのがおすすめです。
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目次
生命保険の見直しが必要な理由
生命保険の見直しは、人生のさまざまな変化に対応するために必要です。例えば、ライフステージが進むにつれて直面するリスクや必要な保障内容は大きく変わります。
生命保険の見直しが必要な例
- 独身から結婚して子どもができた場合
配偶者や子どもを守るための保障が必要になります。特に、収入保障や死亡保障の見直しが必要です。 - 子どもが独立した場合
子どもが自立した後は、教育費や生活費の負担が減るため、不要な保障を削減できます。 - 会社員からフリーランスに転職した場合
会社員時代の社会保険が適用されなくなるため、就業不能状態に備えた保険を見直す必要があります。 - 保険に加入してから10年以上経過している場合
保障内容が古くなり、いざ保険金を受け取るときに十分な金額を受け取れない可能性があります。
このように保険は一度加入すれば終わりというわけではなく、定期的に見直すことが大切なのです。
生命保険の見直しをするメリット
年齢やライフステージに合った保障を得られる
結婚や子どもの誕生、住宅購入など、人生の節目ごとに保険内容を調整することで、現在の生活に合った保障を確保できます。
無駄な保障を避け、万が一の時にしっかり備えることができます。
保険料が安くなる可能性がある
「毎月の保険料が高い」と感じている方にとって、保険の見直しは費用削減の大きなチャンスです。不要な特約を外したり、保障内容を見直すことで、保険料が下がることがあります。
さらに、他の保険会社に乗り換えることで、お得なプランに変更することも可能です。
生命保険の見直しに最適な9つのタイミング
保険の見直しをする際は、ご自身が思われるタイミングでもちろんOKです。
ただ「いつか保険相談しないといけないな…」「保険相談をしたいけど良いきっかけが見つからない」という方は、是非以下のタイミングで保険の見直しをされるのをおすすめします。
①就職するとき
就職時に生命保険を見直すべき理由としては、新生活への備えと若いうちの加入メリットが挙げられます。若いからといっても、万が一のことが起こる可能性はゼロではありません。
若い時期の加入は保険料が低く、終身タイプの生命保険に20代から加入していれば、安い掛金で生涯の保障を得られます。
また、健康なうちに加入することで、将来の健康状態変化に備えやすく、審査も容易です。
編集部
独身で保険に加入したときの受取人は?
万が一死亡した場合、独身であれば受取人が親になることが一般的です。
鎌倉新書の「第5回 お葬式に関する全国調査(2022年)」によると、葬儀費用は約133.1万円かかるとされています。
葬儀費用の内訳 | |
---|---|
葬儀一式費用 | 約90.6万円 |
宗教者への謝礼 | 約22.5万円 |
接待飲食費用 | 約20.1万円 |
合計 | 約133.1万円 |
②結婚するとき
独身時代は自分に万が一のことがあった後のことを考えなかった人も、結婚を機に保険を見直す必要性が高まります。万が一のとき、パートナーが生活に困らないように死亡保険への加入を検討しましょう。
2022年の保険マンモス株式会社の調査でも、保険を乗り換えたきっかけが「結婚である」と答えた人が最も多い結果となりました※。
編集部
結婚を機に見直しをする際の注意点
- 保障が過剰になりすぎないように、それぞれ加入している保険を把握・見直しましょう。
- 独身時代にすでに死亡保険に加入している場合、受取人が両親になっていることがあります。
- 結婚を機に受取人を配偶者に変えることも忘れないようにしましょう。
③妊娠前
「医療保険」は妊娠前に加入することをおすすめします。
なぜなら、妊娠した後に医療保険に加入しようとしても、異常分娩になった際の保障が受けられない、場合によっては加入自体できないといった恐れがあるからです。
編集部
学資保険は妊娠中に加入できる
学資保険には「出生前加入」という制度があり、妊娠中でも加入できます。
編集部
加入時期が早いほど保険料が安くなり、将来の返戻率も高まる可能性があります。
④出産後
出産後は子どもの子育て、教育費用に高額なお金がかかります。特に入念な準備をしたいのは「教育費」でしょう。
子どもの教育費をカバーするために、以下の保険への加入を検討しましょう。
教育費の補填のための保険
- 学資保険
- 低解約返戻金型終身保険
学資保険は教育費を貯めるための貯蓄型の保険で、払込免除特則を付加した場合、保険期間中に契約者(親)が亡くなった場合にその後の保険金支払いが不要になります。
低解約返戻金型終身保険は、保険料払込期間中の解約返戻金が低めの水準(一般的な終身保険の約70%)に抑えられている代わり、保険料が割安な終身保険です。
保険料払込期間が満了するタイミングを子どもが18歳になる時点にしておけば、大学入学時にまとまった解約返戻金を受け取れます。
編集部
⑤住宅を購入したとき
住宅を購入したときも、保険を見直すきっかけになります。
ポイント
- 住宅を購入する際は住宅ローンを組むことがほとんどですが、加入する際に「団体信用生命保険」に加入するのが原則です。
- 被保険者が死亡または高度障害状態になった場合は、生命保険会社がローン残高を銀行に支払うことで住宅ローンが返済されます。
- 万が一の場合でも、賃貸物件のように住宅費の心配が不要です。
編集部
⑥自営業になったとき
会社員から自営業(個人事業主)になったとき、公的医療保険は「健康保険(社会保険)」から「国民健康保険」に切り替わります。
注意点
- 会社員が働けなくなった際は最長1年6ヶ月、給与の約3分の2にあたる金額を受け取れる「傷病手当金」の制度がありますが、国民健康保険では受け取れません。
⑦子どもの独立後
子どもが独立して生計が別々になれば、養育費や教育費の負担からは解放されます。
⑧老後を迎える前
老後を迎えたあとの収入源は公的年金であり、そこに「貯蓄」「退職金」を加えた金額で生活する必要があります。
ポイント
- 総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2019年」では、社会保障給付とその他の収入を合わせた実収入は23万7,659円です。
- 一方で消費支出と非消費支出を合わせた合計は「27万929円」で、差し引きで3万3,270円が毎月不足すると試算されています。
平均寿命は男性で81.41歳、女性は87.45歳ですから、65歳から老後生活は20年以上続くことが考えられます。
つまり、不足する可能性があるお金は以下のとおりです。
あくまでも平均ですが、約800万円が不足する計算になります。これだけのお金を貯蓄や退職金でまかなえない場合、老後破産の危険性も考えられるのです。
編集部
⑨保険の更新時
生命保険の中には、一定の年齢や契約期間が経過すると更新のタイミングを迎える商品があります。
更新時には、保険料が加入者の年齢に応じて引き上げられることが一般的です。そのため、更新を機に保障内容や保険料の負担を見直すことが必要になります。
ポイント
保障が過剰になっていると感じた場合や、別の保障方法で代替できる場合には、思い切って契約を終了するのも一つの選択肢になるでしょう。
契約を見直すことで、無駄な保険料を抑え、より適切な保険プランを選ぶことができます。
編集部
損をしないために!生命保険の見直しのポイント
いざ保険の見直しをしようと決心をしても、保険を見直すことで損をしてしまっては元も子もありません。
保険の見直しをする際は、以下に挙げるポイントを押さえることで損をすることなく見直しができるでしょう。
生命保険の見直しで確認すべきポイント
①現在加入している保険は必要か?
正しく見直すために、現在加入している保険の必要性を確認しましょう。ライフステージによって不要な保険が出てくるからです。
例えば子どもが独立するまでのために、2,000万円の死亡保険に加入していたとしましょう。子どもが実家を離れ経済的に自立すると、2,000万円の死亡保険は不要になります。
編集部
加入している保険の必要性を確認するために、加入した当初の目的を思い出してみましょう。従来の目的をすでに達成していたり、時期が過ぎたりしている保険は見直しの対象になります。
②不要な保障がないか?
見直しで損をしないために、不要な保障がないか現在の内容を確認してみましょう。事前に不要な保障を洗い出すことで、間違った判断をせずに済むからです。
例えば医療技術の進歩で相対的に保障範囲が狭くなってしまった医療保険など、時間の経過とともに保険として魅力が薄れてしまう商品もあります。事前に保障内容を確認することで、このような保障を洗い出せるのです。
編集部
③保険料を払いすぎていないか?
現在の保障額を確認し、保険料を払い過ぎていないか確認してみましょう。定期的に見直すことで、固定費の削減が期待できるからです。
例えば総合保障型の保険に加入し、合計3万円の保険料を支払っていたとしましょう。このようなケースで払い過ぎている保障を確認すると、大幅な固定費改善が期待できます。
編集部
④保障が重複していないか?
いくつかの保険に加入している方は、保障が重複していないか確認してみましょう。万が一重複していた場合は、片方を解約することで固定費の改善が見込めます。
例えば会社の福利厚生で医療保険に加入し、民間の医療保険にも加入しているケースなどはよくある事例です。意図せず重複している場合もあるため、一度確認してみると良いでしょう。
編集部
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⑤保障期間は最適か?
保険を見直すときは、保障される期間が最適化されているか確認してみましょう。ライフステージにあっていない保障期間になっていると、万が一の時に納得できる保険金を受け取れないからです。
例えば子どもが独立(大学卒業)するまでの万が一の保障で、定期保険に加入したとしましょう。このケースで保険期間の満期が高校卒業までに設定されていると、大学に進学したときの保障が手薄になる可能性があります。
編集部
【年代別】生命保険の見直しポイント
すべての年代において保険の見直しは重要ですが、特に40代・50代・60代は、人生で大きなライフイベントが発生しやすい時期です。
編集部
この年代に直面するリスクや経済的な変化は、保険内容に大きな影響を与えるため、しっかりと見直しが必要となります。
以下では、生命保険の見直しポイントをそれぞれの年代別に詳しくご紹介します。
【40代】生命保険の見直しポイント
40代(特に世帯主)は、子どもの教育費を確保できる保険額を準備することが大切です。世帯主に万が一のことがあると、教育資金の確保が難しくなる可能性があります。
教育費は公立・私立で大きく異なる※1ため、事前に教育プランを固め、それに合った保険金額を用意しましょう。
編集部
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※1:日本政策金融公庫「令和3年度 教育費負担の実態調査結果」より
※2:国立がん研究センター「がんの統計 2022」より
【50代】生命保険の見直しポイント
50代は子どもの独立や住宅ローンの完済を迎え、必要以上の死亡保障が過剰になりやすい時期です。
「家族を支えるための保障」から「自分のための保障」にシフトするタイミングなので、現在の保険金額が大きすぎないか、再確認しましょう。
また、収入が減少しがちな50代では保険料が家計を圧迫しないよう確認することも重要です。子どもの教育費がかかる時期を過ぎたら、無駄な保障を見直し、必要な保障に絞りましょう。
編集部
【60代】生命保険の見直しポイント
60代での生命保険の見直しでは、退職金+年金+公的保障でまかなえない部分を確認しましょう。
自営業などで退職金が少ない場合や、公的保障が限られている場合は、民間保険の必要性が高まる可能性があります。反対に、大企業勤務や公務員の場合、退職金や年金が充実しているため、民間保険の必要性は低くなることもあります。
また、持病がある場合は、現在加入している保険を大切にしましょう。過去にがんを患った方や持病がある方は、新規加入が難しくなることがあるため、無理に解約せず、担当者と相談して見直すことをおすすめします。
編集部
生命保険の見直しの具体的な方法
生命保険の見直しとは、現在契約している保険が今のライフスタイルやライフステージに合っているかを再評価し、必要に応じて内容を調整することです。
具体的な生命保険の見直し方法は以下の通りです。
生命保険の見直し方法
- 保障金額の増額・減額:収入の変動や家族構成の変化に合わせて、保険金額を調整します。
- 特約の追加・削除:新たなリスクに備えるため、特約を追加したり、不要な特約を削除したりします。
- 保険の解約:必要のない保険を解約して、他の選択肢に変更します。
- 新しい保険への加入:現在の保険が合わない場合、新しい保険に乗り換えます。
生命保険の見直しは、ライフプランに合わせて過剰な保障を減らし、足りない保障は追加することが大切です。
見直し後の保険が無駄なく適切な内容になっているか、費用対効果も考慮して進めましょう。
編集部
生命保険の見直しを考える際に活用したい保険相談窓口
生命保険を見直す際には、契約内容を変更したり、不要な保障を削減したりすることが必要です。しかし、自分で全てを判断するのは難しい場合があります。そこで、専門家からアドバイスを受けることをおすすめします。
プロのアドバイスを受けることで、自分に合った保障内容や保険料を見つけ、より適切な保険に見直すことができるかもしれません。
ここでは、生命保険の見直しを考える際に活用したい無料の保険相談窓口をご紹介します。
ほけんのぜんぶ
ほけんのぜんぶでは、FP(ファイナンシャルプランナー)資格を保有した相談員が、利用者の状況や要望を丁寧にヒアリングし、不要な保障の削減やより適切な保険内容への変更をサポートしてくれます。
さらに、契約後のアフターフォロー体制も充実しています。必要に応じて保険の内容を再確認したり、変更を加えたりする際にも安心です。
編集部
出典:ほけんのぜんぶ
生命保険の見直しをする際の注意点・デメリット
保険の見直しをする際にいくつか注意点があります。見直しで損をしてしまわないように、ひとつずつ確認していきましょう。
保険の見直しをする際の注意点
払込期間は支払方法と合わせて見直す
保険料の支払期間は、「生涯支払い続ける」「60歳までに払込期間が満了する」など、保険によって設定はさまざまです。
編集部
短期払いが可能であれば、年金生活になった後に保険料を支払う必要がなくなり、老後の経済的負担を軽減できます。
保険の空白期間ができないように注意する
保険の見直し時に特に注意すべきポイントは「新しい保険が有効になってから旧保険を解約する」ことです。
保険の保障が有効になるのには、以下の3つの条件を満たす必要があります。
- 契約申し込み
- 告知・診査
- 第1回保険料の払い込み
これらの手続きが完了し、生命保険会社が契約を承諾することで保障が開始されます。(※商品によっては、申込書受領および告知の時点から保障が始まる場合もあります。)
また、「がん保険」には免責期間が設けられており、加入後90日間は保障を受けられません。この期間にがんと確定診断を受けた場合、保障は無効となります。
編集部
高返戻率の保険は解約前に要確認
高返戻率の終身保険や養老保険を解約する際は、予定利率を必ず確認しましょう。
解約してしまうと、返戻金が減少するリスクがあり、場合によっては解約返戻金が支払った保険料の総額に達しないことも考えられます。
利率が高い保険は保障内容の見直しをしても、解約せずに維持する方が有利な場合があります。
生命保険の見直しに関するよくある質問
最後に、生命保険の見直しに関するよくある質問に回答していきます。
まとめ
今回は、保険の見直しに適したタイミングや、40代・50代・60代と年代別に確認すべきポイント、損をしないための注意点について解説しました。
保険を見直すタイミングとしては、ライフステージやライフスタイルが変わるときが候補になります。特に「子どもが生まれたとき」「子どもが独立したとき」など、守るべき家族の人数が変わるときに大きく見直しを検討する必要があります。
また、気を付けたいのが保険の加入タイミングです。加入するタイミングを誤ってしまうと、保険料が高くなる、場合によっては加入できないといったデメリットがあります。
編集部
人材派遣会社17年経営したのち、保険代理店に転身後16年従事、2級FP技能士・トータルライフコンサルタント・MDRT成績資格会員2度取得。
ファイナンシャルプランナーとしてライフプランニングや家計診断を通して老後資金の対策、節約術などを提案。
また自らのがん闘病経験をふまえた生きる応援・備えるべき保障の大切さをお伝えしています。