学資保険は、子どもの教育資金を準備するために多くの家庭で利用されていますが、「学資保険はおすすめしない」という意見もよく聞かれます。
これは、学資保険の仕組みや特性が必ずしも最適な選択ではない場合があるためです。たとえば、保険料が高額であることや、解約返戻金が期待通りに得られないことなどが挙げられます。
この記事では、学資保険をおすすめしない理由やそのデメリットを詳しく解説します。さらに、学資保険に代わる資産形成方法についてもご紹介します。
編集部
この記事の要点
- 学資保険をおすすめしない理由として、返戻率の低さや流動性の低さ、インフレリスク、税金について注意点があることが挙げられます。
- しかし、学資保険のデメリットは、商品選びや加入方法を工夫することで改善できる場合も。学資保険に加入する際は、専門家に相談することをおすすめします。
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目次
学資保険とは子どもの教育資金を準備するための保険
- 保険期間:有期(18歳〜20歳まで)
- 加入年齢:0歳〜6歳程度
- 主な加入目的:教育資金の確保
- 解約返戻金:あり(元本割れの可能性あり)
- 満期保険金:あり
- 祝金:契約内容による(進学ごとに支払われることも)
編集部
学資保険をおすすめしない4つの理由
学資保険をおすすめしない、おすすめできないといわれる理由は主に以下の4点が挙げられます。
学資保険をおすすめできない4つの理由
❶返戻率が低い
返戻率が低いことから、学資保険は投資を行うよりもお得感が少なく、実質的な利益が少ないという懸念があります。
返戻率が100%を超えると、払った保険料以上にお金が戻ってくることになりますが、100%未満だと「元本割れ」となり、支払った保険料を取り戻せていない状態になります。
当然、返戻率は高いほどいいのですが、近年は低金利の影響を受けて返戻率の水準は軒並み下がっています。
かつては、返戻率が120%程度の商品もありましたが、現在では高くても110%前後が一般的な相場です。
そのため、「預貯金よりは増えるが、高利率とは言えない」と感じる人が増えてきました。
編集部
❷満期までお金を引き出せない
学資保険をおすすめしない理由として、満期までお金を引き出せないことも理由の一つとして挙げられます。
学資保険は基本的に払い込んだ保険料を途中で引き出せず、急にお金が必要になった場合、やむを得ず解約するしかありません。
学資保険は契約したら満期まで解約しないことが前提ですし、払い込んだお金は満期まで戻ってこないと考えるべきでしょう。
急な資金需要に対応するためには、学資保険だけでなく別に預貯金を確保しておく必要があります。
編集部
❸インフレに弱い
学資保険は、契約時に約束された学資金を受け取ることができる点で確実性がありますが、インフレリスクに弱いというデメリットがあります。
インフレとは、物の価値が時間とともに上がる現象です。例えば、現在学費が年間100万円であったとしても、10年後にはその金額が120万円、さらに20年後には150万円に達する可能性があります。
現在の学資金額では将来十分な教育資金を準備できない恐れがあるため、インフレに強い別の資産運用方法も考慮する必要があります。
❹受取時に税金がかかる
学資保険を祖父母が契約してくれるというケースもあり、とてもありがたいことですが、このとき、税金の面で少し注意が必要です。
契約者と受取人が異なる場合
契約者(保険料を支払う人)と満期保険金の受取人が異なる場合、「贈与税」が課税されます。特に契約者が祖父母や親で、受取人が子どもであれば注意が必要です。
例えば、祖父が保険料を支払った学資保険から孫が300万円の満期保険金を受け取る場合、基礎控除(110万円)を差し引いた190万円に対して贈与税が課税され、19万円の税金がかかります(※)。
※孫は20歳未満で他に贈与を受けていないものとした場合
受取人が契約者本人の場合
契約者本人が受取人の場合、満期保険金は一時所得として扱われ「所得税」が課されます。税金がかかるのは、収入から必要経費(保険料など)を差し引いた後の利益部分です。
例えば、返戻率110%の学資保険で満期保険金が300万円の場合、支払った保険料総額は約273万円となり、差し引きで27万円が一時所得として計算されます。
編集部
学資保険のデメリットを回避する方法
学資保険の弱点やデメリット、注意点についてみてきました。こうしたウィークポイントを回避する方法として、以下の方法が挙げられます。
インフレリスクを抑える方法
学資保険がインフレに弱いという点については、固定利率である以上、学資保険単体での対策は難しいといえるでしょう。
この点は、学資保険の他に例えば以下のような商品の活用が有効である可能性があります。
学資保険以外の選択肢
- 変動利率の金融商品
- 配当のある終身保険
- 外貨建て保険
また、学資保険にインフレリスクがあることは事実ですが、物価が上がれば給与などの収入も上がるため、その影響はさほど深刻ではないとする意見もあります。
流動性の低さを解消する方法
学資保険は解約しない前提で契約し、もしものときの緊急資金としては預貯金を確保しておきましょう。
学資保険は中途解約すると損失が大きくなるため、「絶対に中途解約しない」と決めて契約することで、計画的にお金を貯める手段として有効に活用できます。
編集部
返戻率の低さを改善する方法
学資保険の返戻率は全体的に低下していますが、少しでも返戻率の高い商品を探すことは可能です。
返戻率が高い商品には以下の特徴がありますので、こうした特徴を持つプランを狙うと良いでしょう。
返戻率が高い商品の特徴
- 満期保険金が年金払いのもの
- 保険料の払い込みで「短期払」が選べるもの
- 医療保障などの特約が付いていないもの
新商品や商品の改定も頻繁に行われているため、最新情報をキャッチすることが大切です。
編集部
受取時の税負担を軽減する方法
学資保険のデメリットである税金(所得税や贈与税)を回避するためには、受取人を子どもではなく契約者本人に設定することが効果的です。
具体的には、契約者本人が受け取った満期保険金を子どもに贈与する形となりますが、教育資金に関する非課税制度を活用することで、贈与税を回避できます。
ただし、教育資金の贈与を非課税で行うには、信託銀行や金融機関を通じて手続きが必要であり、贈与された年に申告を行うことが求められます。
編集部
子どもの教育資金はいくら必要か把握しておこう
学資保険に加入する必要があるかどうかを判断するには、まず子どもの教育費にどのくらいのお金が必要なのかを把握しておく必要があります。
そこで、幼稚園から大学までそれぞれに必要な金額を確認し、教育資金としてどのくらい準備しておけば良いのかを計算してみましょう。
幼稚園から高校までの学費については、文部科学省の「子供の学習費調査 令和5年度」を参考に、大学については同省「国立大学と私立大学の授業料等の推移」および「令和5年度 私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額」をもとに作成しています。
【参考】
- 文部科学省「子供の学習費調査 令和5年度」
- 文部科学省「国立大学と私立大学の授業料等の推移」
- 令和5年度 私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額
幼稚園や保育園にかかる費用
幼稚園や保育園にかかる費用の目安として、ここでは幼稚園に通う場合で計算していきます。公立と私立に分けて見てみましょう。
区分 | 公立 | 私立 |
---|---|---|
学校教育費 | 69,362円 | 154,062円 |
学校給食費 | 15,235円 | 35,741円 |
学校外活動費 | 100,049円 | 157,535円 |
年間合計 | 184,646円 | 347,338円 |
3年間の学費総額 | 532,177円 | 1,038,087円 |
3年間公立の幼稚園に通った場合の費用はおよそ53万円で、私立幼稚園の場合はおよそ103万円必要になります。
編集部
小学校にかかる費用
区分 | 公立 | 私立 |
学校教育費 | 81,753円 | 1,054,083円 |
---|---|---|
学校給食費 | 38,405円 | 53,601円 |
学校外活動費 | 216,107円 | 720,428円 |
年間合計 | 336,265円 | 1,828,112円 |
6年間の学費総額 | 2,017,378円 | 10,974,394円 |
公立小学校に通う場合は6年間で約200万円、私立の場合は約1100万円かかるので、私立は公立の約5.4倍の学費がかかる計算になります。
中学校にかかる費用
区分 | 公立 | 私立 |
---|---|---|
学校教育費 | 150,747円 | 1,128,061円 |
学校給食費 | 35,667円 | 9,317円 |
学校外活動費 | 356,061円 | 422,981円 |
年間合計 | 542,475円 | 1,560,359円 |
3年間の学費総額 | 1,626,213円 | 4,671,589円 |
中学校を公立に行く場合は3年間で約160万円、私立の場合は約470万円かかるので、私立は公立の約3倍の学費がかかることになります。
ちなみに、「学校外活動費」とは塾や習い事などにかける費用のことをいいますが、小学校のときと比較して中学校になると公立と私立の差が小さくなっていることがわかります。
編集部
高校にかかる費用
続いて、高校(全日制)にかかる費用についても公立と私立別にまとめましたので、下表をご覧ください。
区分 | 公立 | 私立 |
---|---|---|
学校教育費 | 597,752円 | 1,030,283円 |
学校給食費 | 351,452円 | 766,490円 |
学校外活動費 | -円 | -円 |
年間合計 | 246,300円 | 263,793円 |
3年間の学費総額 | 1,787,328円 | 3,077,235円 |
高校では、公立に通う場合は約180万円、私立の場合は約310万円かかるので、私立は公立の約1.7倍の学費がかかる計算になります。
公立に通うことを希望していても、入学試験の結果次第では私立になる可能性もあることから、私立に通っても問題ない金額を準備しておくと良いでしょう。
大学にかかる費用
大学は国立・私立だけでなく、進学する学部によっても学費の目安が異なります。それぞれ4年間(医歯系は6年間)にかかる学費を下表にまとめましたので参考にしてください。
表は横にスライドできます
費目 | 国立 | 私立文系 | 私立理系 | 私立医歯系 |
---|---|---|---|---|
入学料 | 282,000円 | 223,867円 | 234,756円 | 1,077,425円 |
授業料 | 2,143,200円 | 3,308,540円 | 4,650,952円 | 17,182,278円 |
施設設備費 | - | 575,352円 | 531,824円 | 5,283,396円 |
4年間の学費総額 (推定) |
2,425,200円 | 4,107,759円 | 5,417,532円 | 23,543,099円 |
国立大では4年間で約250万円、私立文系では約410万円、私立理系では約540万円、私立医歯系では約2,350万円の学費がかかることがわかります。
また、このほかにも教科書代や実習費用などがかかり、留学する場合は留学費用も別途かかります。さらに、自宅から通学する場合は交通費が、一人暮らしをする場合には家賃や生活費などの仕送りも必要になります。
編集部
幼稚園から大学卒業までにかかる費用
ここまで計算してきた結果から、幼稚園から大学卒業までの教育費の目安は以下の通りです。
進学パターン | 総額(目安) |
---|---|
公立のみ | 約840万円 |
私立(文系) | 約2,400万円 |
私立(理系) | 約2,500万円 |
私立(医歯系) | 約4,400万円 |
すべて公立の場合は最も安く約840万円ですが、すべて私立の場合(特に医歯系)は非常に高額となり、約4,400万円に達することもあります。
学資保険以外で教育資金を準備する方法
学資保険以外で教育資金を準備する方法は以下が挙げられます。
銀行預金
教育資金を学資保険以外で準備したいと考えているなら、銀行預金を検討するのも一つの方法です。
ソニー生命の「子どもの教育資金に関する調査2022」によると、教育資金を用意する方法として一番用いられていたのが銀行預金(60.6%)でした。※
銀行預金の最大のメリットは元本保証がある点で、途中解約によるリスクもありません。
しかし、金利が非常に低いため(現在、多くの銀行金利は0.001%)、学資保険のように元本以上のリターンを期待することは難しいです。
編集部
財形貯蓄
教育資金を準備する手段として、会社員や公務員の方におすすめなのが財形貯蓄です。学資保険とは異なり、満期がないため、教育資金以外にも自由な用途で利用できます。
学資保険や銀行預金で教育資金を確保しつつ、財形貯蓄で私立に通う場合にかかる教育資金の増加に備えるとより堅実に教育資金が確保できるでしょう。
金融商品
「高いリターンを期待したい」「保険と貯蓄を混同させたくない」という方は金融商品での教育資金確保がおすすめです。具体的には株や債券、投資信託などが挙げられます。
これらの金融商品は長期間運用することで複利の力が働き、資産が増大する可能性があります。長期運用を心がけ、リスクを抑えながら運用してみましょう。
編集部
ただし、資産運用は元本割れのリスクが伴います。リスクを軽減したい方は投資先を分散させたり、毎月一定額運用したりするといいでしょう。
終身保険や定期保険
学資保険以外でも教育資金を準備する方法として、終身保険や定期保険を活用する方法があります。
終身保険は満期がなく、長期的に積み立てながら保障を受け続けることができ、将来的に満期保険金を教育資金として活用できます。
定期保険は保険料が比較的安価で、保障期間中に教育資金を確保したい場合に有効です。
奨学金
「生活費以外の資金を準備する余裕がない」という方には、奨学金の利用をおすすめします。
奨学金は大学進学を希望する学生にとって重要な資金源で、返済が不要な給付型や、低利で返済可能な貸与型があります。
編集部
奨学金は、各学校の独自制度や日本学生支援機構(JASSO)の制度を利用することができ、早めに情報を集めて申請することが大切です。
祖父母の援助
祖父母からの援助も一つの方法です。教育資金を手助けしてもらうことで、親の負担を軽減し、子どもの教育を支援することができます。
また、贈与税の非課税枠を活用すれば、税負担を抑えながら援助を受けることも可能です。
加えて、日常的な教育費の援助(授業料や塾代の支払いなど)は、都度支払う形であれば贈与税の対象外となるケースもあります。
こうした制度を上手に活用することで、より負担を抑えながら教育資金を確保しやすくなるでしょう。
教育資金の準備に迷ったら専門家に相談を
教育資金の準備方法に悩んでいる方は少なくありません。「どの方法が自分に合っているのか分からない」と感じる場合は、保険や資産形成に詳しい専門家に相談するのも一つの手です。
無料で相談できる保険相談窓口を活用すれば、学資保険のメリット・デメリットを踏まえたうえで、ライフプランに合った資金準備の方法を提案してもらえます。
ほけんのぜんぶ
ほけんのぜんぶのおすすめポイント
- 41社の保険会社と提携※1
- 相談員全員がFP資格を保有※2
- オンライン・対面の両方に対応
- 全国どこでも相談できる
「ほけんのぜんぶ」は、教育資金の準備に関する相談ができる保険相談サービスです。
全ての相談員がファイナンシャル・プランナー(FP)資格を取得しており、学資保険だけでなく、つみたてNISAや他の資産形成方法についても相談できます。
オンライン相談と訪問相談、電話相談の3種類から選べるため、ライフスタイルに合わせた方法で気軽に相談してみましょう。
取扱保険会社数 | 合計:41社 ※1 |
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対応地域 | 全国どこでも可能(離島除く) |
相談方法 | オンライン、訪問、電話 |
※1 ほけんのぜんぶ 総合保険代理店事業 2023年6月26日時点
※2入社1年以上のプランナー対象
参考:ほけんのぜんぶ公式サイト
学資保険おすすめしないに関するよくある質問
まず、家庭に余裕があり、すでに十分な教育資金を確保している場合です。このような家庭では、学資保険のような長期的な保険契約を結ぶ必要がないかもしれません。
また、投資に興味があり、学資保険の返戻率よりも高い利回りを目指したい場合には、積立型の投資信託などを選ぶ方が有利な場合もあります。
まとめ
今回は「学資保険はおすすめしない」という意見から、学資保険のデメリットについて整理しました。
学資保険は、返戻率が低下していることをはじめ、いくつかの点で不利な面があります。しかし、完璧な金融商品は存在せず、学資保険には独自のメリットもあります。
どのみち、多額のお金を必要とする教育資金は学資保険だけで準備すべきものではありません。
返戻率を上げる方法を紹介しましたが、少しでも工夫をしながら、他の商品を組み合わせるなど、広い視野で教育資金準備のプランを考えていきたいものです。
編集部
人材派遣会社17年経営したのち、保険代理店に転身後16年従事、2級FP技能士・トータルライフコンサルタント・MDRT成績資格会員2度取得。
ファイナンシャルプランナーとしてライフプランニングや家計診断を通して老後資金の対策、節約術などを提案。
また自らのがん闘病経験をふまえた生きる応援・備えるべき保障の大切さをお伝えしています。
専業主婦を経て、子供が4歳のときにファイナンシャルプランナー(FP)に転身。生命保険会社や大手保険代理店での勤務期間中には、数多くの店舗の立ち上げにも携わる。 約18年間で法人・個人5,000件以上のコンサルティングを担当。
自身の人生経験からもお金の大切さを痛感し、新聞社主催のマネーセミナーや女性のためのマネーセミナー、キッズセミナーなどの講師として活躍中。