つみたて(積立)NISAとは?仕組みを初心者にもわかりやすく解説

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老後資金の準備として注目されている「つみたてNISA」は、将来の資産形成をサポートする制度です。

投資による利益が非課税となるため、税金分をそのまま運用に回せるのが特徴で、少子高齢化や低金利の時代において、効率的に資産を増やす方法として多くの人に利用されています。

老後の資産形成には「個人年金保険」などの選択肢もありますが、つみたてNISAは投資を活用する点が異なります。

マガジン編集部

今回は、つみたてNISAがなぜ「長期投資に最適」とされるのか、その仕組みをわかりやすく解説します。

この記事の要点

  • つみたてNISAは、毎年最大40万円までを非課税で投資できる制度です。最大20年間の運用期間があり、税金を気にせず資産形成が可能です。
  • 金融庁が認めた優良な投資信託やETFに投資でき、リスク分散をしながら資産を育てることができます。
  • 少額から始めることができ、投資初心者でも安心してスタートできるのが特徴です。
  • 運用に不安がある方は、無料保険相談窓口「ほけんのぜんぶ」でプロのアドバイスを受けることをおすすめします。

この記事は5分程度で読めます。

※この記事では2023年までのNISA制度について解説しています。

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つみたてNISAとは?

つみたてNISAとは?
2018年1月から始まった、長期的な資産形成を支援するための制度です。特に投資未経験者や初心者を対象にしており、少額からの積立投資を行うことができます。
この制度の大きな特徴は、運用で得られた利益が非課税になる点です。

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通常、投資で得られる利益には税金がかかりますが、つみたてNISAを利用すれば利益に税金がかからず、税引き後の利益をそのまま享受できます。

積立投資の方法は他にもありますが、つみたてNISAを利用することで投資額が年間40万円以内であれば、その利益が非課税となり、より効率的に資産運用を進めることが可能です。

一般NISAとの違い

つみたてNISAのほかに「NISA」と呼ばれる制度に「一般NISA」もあります。それぞれの違いを表にすると以下のとおりです。

つみたてNISA 一般NISA
対象者 日本に住んでいて、口座開設の年の1月1日現在で満20歳以上の人
注意事項 一般NISA、つみたてNISAの併用はできない
投資方法 積立 スポット購入・積立
投資上限 40万円 120万円
非課税の期間 最長20年 最長5年
非課税対象 金融庁の基準を満たす投資信託 国内・外国株式・投資信託
金融機関の変更 毎年変更できる 毎年変更できる
口座開設期間 2042年開始年まで 2023年開始年まで

一般NISAでは積立投資に加えて一括購入も可能で、投資対象は国内外の株式や投資信託(ETFなど)を含む幅広い金融商品です。これに対して、つみたてNISAは積立投資のみで、金融庁の基準を満たす投資信託に限られます

いずれも、投資で得られた利益にかかる税金は非課税ですが、非課税期間は一般NISAが最長5年、つみたてNISAが最長20年となっており、長期的な投資にはつみたてNISAが向いています

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なお、つみたてNISAは法改正により2042年まで延長され、一般NISAは2024年から新NISA制度に移行します。

つみたてNISAの目的

つみたてNISAに頼らなくても、投資で利益を得ることはできます。

マガジン編集部

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投資の知識が豊富であれば一般NISAで個別株式に投資することで、短期的に大きな利益を狙うこともできます。

読者

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それでは、数ある制度のなかでつみたてNISAを選択するのは、どのような目的が合っているのでしょうか。

安定した長期の資産形成

つみたてNISAの投資上限額は1年で40万円です。

ポイント

  • 一般NISAの年間120万円と比較すると少額しか投資できません。
  • その代わり、非課税期間は最長で20年もあるのがメリットです。

投資を始めたときから20年も非課税の恩恵を受けられるため、頻繁に売買をせず長期的にじっくり投資をしたい目的に向いています。

初心者でも気軽に始められる投資手段

これまで投資の経験がなかった方や、本格的な投資をしたことがほとんどない方にこそ、つみたてNISAはおすすめです。

ポイント
つみたてNISAの対象となる金融商品は、金融庁が厳選した一部の投資信託・ETF(上場投資信託)のみに限定されています。

金融庁が定める主な条件は以下のとおりです。

  • 販売手数料がゼロ(ノーロード)
  • 信託報酬が一定水準以下(例:国内株のインデックス投資信託は0.5%以下)
  • 信託契約期間が無期限または20年以上
  • 分配頻度が毎月ではないこと
  • デリバティブ取引による運用を行っていないこと(ヘッジ目的を除く)
  • 顧客に対し、過去1年間の信託報酬の概算金額を通知すること

引用元:金融庁|2023年までのNISA

通常、販売されている金融商品は数千種類以上あり、なかには初心者には向かないハイリスク・ハイリターンな銘柄も含まれます。

しかし、つみたてNISAであれば、あらかじめ厳選された投資信託の中から選べるため、安心して始めることができます。

マガジン編集部

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購入時手数料もかからず信託報酬も低水準の商品が多いため、初心者でもコストを抑えながら長期的な資産形成を目指せる仕組みになっているのです。

少額から始める資産形成

つみたてNISAでは、毎月100円から投資を始めることができ、まとまった資金がなくても問題ありません。

月額上限3万円の範囲内で、長期的に少額ずつ積み立てることができるため、投資初心者に適しています。

まとまった資金がない人でも始めやすいため、投資にそこまでお金をかけられない初心者の方に向いています。

時間をかけずに資産運用を実現

つみたてNISAでは、投資対象を選定し、毎月の積立設定を行えば、あとは自動的に積立投資が行われます。投資のタイミングを考える必要がなく、忙しい方でも手軽に資産運用を進めることが可能です。

通常の投資では、売買のタイミングを自分で判断し、市場の動向や銘柄の分析に時間をかける必要がありますが、つみたてNISAではその手間がかかりません。

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子育てや仕事で時間がない方にとって、つみたてNISAは特に便利な選択肢となります。

つみたてNISAの仕組み

毎月決まった金額を積立投資する

つみたてNISAは文字通り、積立での投資を行うことになります。まずは、毎月または毎日積み立てる金額を設定することから投資の準備を進めましょう。

毎月の上限は3万3,333円

つみたてNISAで拠出できる金額は、1年で40万円までと決まっています、

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つまり、1ヶ月に投資できる上限は月に3万3,333円までです。

ポイント

  • なお、つみたてNISAは毎月以外に、毎日の積立も可能です。
  • この場合、1日の積立金額の上限は「40万円÷その年の営業日数」までになることを覚えておきましょう。

ボーナス月の設定も可能

つみたてNISAでは通常の積立以外に、ボーナス月に積立額を増やすこともできます

たとえば通常月の積立額が毎月2万円(1年で24万円)の場合、年2回のボーナス時に追加で8万円ずつ追加投資することで1年間の非課税の上限である40万円を綺麗に使い切ることが可能です。

注意点

ただし、通常の積立とボーナスの拠出を合わせて1年の拠出上限が40万円であることに注意しましょう。

最長20年、最大800万円までが非課税

1年に積立できる金額の合計は40万円で、さらに最長20年にわたって非課税が継続します。

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すでに2018年の制度開始から時間が経過していますが、今から始めてもフルで非課税を享受できます。

もともと、つみたてNISAは2037年までの非課税制度でしたが、法改正によって2042年まで5年延長されているためです。

ポイント

  • 2021年から投資を始めるとして最長で22年の時間があります。
  • 今から投資を始める方でも、最大880万円の非課税の恩恵を受けることは十分に可能です。

つみたてNISAの利益・複利の仕組み

つみたてNISAを利用することで長期にわたって効率的な投資ができます。

読者

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しかし、長い時間をかけて投資して損をしたらどうしようかと悩んでしまいます。

マガジン編集部

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そこで、つみたてNISAを利用することでリスクを抑えた運用ができる仕組みについて解説します。

積立NISAで効率よく資産運用できる3つの仕組み

つみたてNISAで効率よく資産運用できる大きな理由は、やはり運用益が非課税であることでしょう。

ポイント

  • 投資信託の分配金が仮に1万円だったとして、通常の投資信託では受け取って再投資に回せるのは約8,000円です。
  • しかし、つみたてNISAでは1万円をまるごと再投資できることで効率的な運用が可能になります。

マガジン編集部

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ほかにも、長期分散投資には効率的に資産運用できるさまざまな仕組みが存在します。

長期分散投資によるリスクの分散

つみたてNISAで選べる銘柄はインデックスファンドが大半です。たとえば日本の東証株価指数(TOPIX)や、米国のS&P500といったベンチマークと連動した値動きを目指すことができます。

ポイント

  • TOPIXであれば約2,000、S&P500なら500の企業に分散投資するのと同じ効果が得られます。
  • 1つの個別銘柄の株価が大きく下落しても他の銘柄でカバーでき、資産が大きく目減りするリスクを低減できるのです。
  • さらに、長期投資になることによってリスクを分散させられます。

投資のリターンは預金のように一定ではなく、大きくリターンを得られるときもあれば大きく下がるときもあります。

読者

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長い時間にわたって分散投資することで、長い目でみるとリスクとリターンを平準化することができるのですね。

長期投資によって複利効果が得られる

複利とは?
複利とは、「利子にも利子がつくこと」です。

たとえば100万円を投資して、毎年5%の利子を受け取るケースで考えてみましょう。

たとえば…
元本に対する利子だけを受け取れる「単利」で3年間保有したとき、受け取れる利子は5万円×3年=15万円です。一方の複利では、1回目に受け取れる利子は5万円で単利と一緒です。
ただし、そのあとが違います。
2年目は100万円に利子の5万円を加えた105万円に対して5%で、5万2,500円が利子になります、さらに3年目は110万2,500円の5%の5万5,125円が利子になります。

マガジン編集部

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受け取れる利子の総額は15万7,625円です。

最初は単利と複利で受け取れる利子に差はありませんが、時間が経てば経つほど受け取れる金額は複利の方が大きくなるのです。

読者

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最長で20年も非課税のつみたてNISAであれば、複利の効果を最大限に活用できそうですね。

ドルコスト平均法による平均買付価格の低下

投資商品は毎日のように価格が変動しますが、投資信託においてもその影響を受けます。

一括投資の場合、購入したあと株価が値上がりするか、値下がりするかで利益を得られるかどうかが決まってしまいます。

ポイント

  • 一方、積立投資では、毎月一定金額を投資し続けるため、価格が変動してもリスクを分散できます。
  • 途中で投資信託の価格が大きく下がったとしても、長い目でみると大きく資産を増やせる可能性があります。

マガジン編集部

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この方法は「ドルコスト平均法」と呼ばれ、価格変動のリスクを和らげる効果があります。

毎月一定額を投資することで、価格が高いときには購入株数が少なく、逆に価格が安いときには多く購入できるのです。

例えば、毎月10,000円を使って株を購入する場合、次のような違いが生まれます。

購入月 株価 毎月100株購入 毎月1万円購入
1月 100円 100株購入
(10,000円)
100株購入
(10,000円)
2月 125円 100株購入
(12,500円)
80株購入
(10,000円)
3月 80円 100株購入
(8,000円)
125株購入
(10,000円)
4月 100円 100株購入
(10,000円)
100株購入
(10,000円)

このように、ドルコスト平均法を使うと、株価が安いときに多く購入でき、高いときには少なく購入するため、平均購入単価が抑えられます

マガジン編集部

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つまり、毎月一定額を積み立てる「つみたてNISA」なら、意識せずとも自然とドルコスト平均法を活用できるのです。

まとめ

今回はつみたてNISAの概要としくみについて解説しました。

つみたてNISAでは毎年40万円を最長20年にわたって非課税にすることで、長期の資産形成の助けになります。投資対象も金融庁が定めた条件をクリアした優良な商品に限られるため、投資の初心者であっても効率的に資産運用がしやすくなっています。

また、つみたてNISAで投資することで自然と「分散投資」「長期投資」「ドルコスト平均法」などリスクを分散・低減できる仕組みを利用できます。

つみたてNISAの仕組みや特徴を理解して、長期の資産運用をスタートさせましょう。

マガジン編集部

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資産運用について迷われる方は、「ほけんのぜんぶ」をはじめとする無料保険相談所で専門家に相談することをおすすめします。
監修者の紹介
岡田行史

人材派遣会社17年経営したのち、保険代理店に転身後16年従事、2級FP技能士・トータルライフコンサルタントMDRT成績資格会員2度取得。 ファイナンシャルプランナーとしてライフプランニングや家計診断を通して老後資金の対策、節約術などを提案。 また自らのがん闘病経験をふまえた生きる応援・備えるべき保障の大切さをお伝えしています。

岡田行史のプロフィール情報

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監修者の紹介
辻佳崇

生命保険の業界歴10年。年間500世帯の相談実績。 社会保険・税金の効率化、家計・固定費の見直し、保険の新規加入・見直し、住宅購入・住宅ローン、資産形成・老後の年金対策・少額投資(iDeCo・NISAなど)、不動産投資と幅広い分野に精通。

辻佳崇のプロフィール情報

辻佳崇

監修者の紹介
辻本剛士

大学卒業後、医薬品・医療機器会社に就職。在職中にFP1級CFP宅地建物取引士に独学で合格。 会社を退職後、未経験から神戸で数少ない独立型FPとして起業。現在は相談業務、執筆業務を中心に活動中。

辻本剛士のプロフィール情報

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