がん保険に興味があるけれど「そもそも何歳から加入できるのか」「若いうちに加入しておくべきか」といった疑問を抱え悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この悩みは、がん保険の罹患率や加入率を知ることで解決できます。
そこで本記事では、がん保険に加入できる年齢や年代別の加入率、若いうちから加入するメリット・デメリット等について詳しく解説します。
この記事の要点
- 保険会社や商品によって異なりますが、ほとんどのがん保険は10代から加入できます。
- しかし、がん保険は年齢や健康状況によって、保障が制限されたり加入できなかったりする場合があるため注意が必要です。
- がん保険の加入を考えているなら、保険料が安く健康状態の良い30代までに加入すると良いでしょう。
- がん保険選びで悩まれている場合は、無料保険相談窓口で専門家に相談することをおすすめします。
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がん保険は何歳から加入できる?
がん保険への加入は、各生命保険会社が取り扱う商品によって異なりますが、多くの場合10代から70代の人が加入できるようになっています。
がん保険は保険会社が定める年齢の範囲内であれば申し込みできるため、年齢を理由に加入できないと不安を感じる必要はありません。
注意点
ただし、がん保険に加入するには告知や医師による診断などの健康状態の確認が必要です。
当然、年齢が高ければ高いほど、病気やケガのリスクが高く、持病・入院歴を抱える恐れがあります。それらが原因で、がん保険に加入できない可能性があることには注意してください。
編集部
がん保険は何歳から加入すべき?
がん保険に加入できる年齢や条件はわかりましたが、実際がん保険には何歳から加入すれば良いのでしょうか?
編集部
がんの罹患率は60代から高まる
結論からお伝えすると、がんに罹患する確率が大きく上がるのは、60代からです。
現在0歳の子どもが歳を重ねるごとに、がんにかかる確率がいくらになるのかをまとめた、次の表を見れば一目瞭然です。
表は横にスライドできます
現在0歳の子どもの80年後までのがん罹患率(男性) | ||||||||
現在の年齢 | 10年後 | 20年後 | 30年後 | 40年後 | 50年後 | 60年後 | 70年後 | 80年後 |
0歳 | 0.2% | 0.3% | 0.6% | 1.2% | 2.7% | 7.8% | 21.9% | 43.6% |
表は横にスライドできます
現在0歳の子どもの80年後までのがん罹患率(女性) | ||||||||
現在の年齢 | 10年後 | 20年後 | 30年後 | 40年後 | 50年後 | 60年後 | 70年後 | 80年後 |
0歳 | 0.1% | 0.3% | 0.7% | 2.3% | 6.3% | 12.4% | 21.2% | 32.8% |
(出典:国立がん研究センター「最新がん統計 がんに罹患する確率~累積罹患リスク(2017年データに基づく)」をもとに作成)
男女のがん罹患率のポイント
- 50代までは、基本的に女性のがん罹患率の方が高く推移しています。
- しかし60代を越えると、男性の方が高くなります。
- そのため、比較的若い年代の間で、女性特有のがんに備える女性向けがん保険が注目されているのです。
編集部
がん保険は30代から加入する人が多い
年齢別のがん保険の加入率は、次の表のようになっています。
(単位:%)
年齢別のがん保険加入率 | |||||
20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | |
男性 | 14.0 | 42.9 | 46.6 | 45.5 | 45.0 |
女性 | 21.9 | 46.4 | 50.6 | 49.2 | 38.2 |
出典:生命保険文化センター|令和4年度「生活保障に関する調査」(P77)
がん保険の加入率は、30代から一気に増え、50代を境に減少傾向にあるのがわかります。
50代から60代にかけてがん保険の加入率が減少する理由
50〜60代でがん保険の加入率が減少するのは、経済的な責任が軽くなるためです。
30代や40代では、家庭を持ち、子どもの教育費や住宅ローンなどの負担が大きいため、がんのリスクに備えてがん保険に加入する人が多いです。
しかし、50代や60代になると、子どもの養育が終わり、老後に向けた資金も蓄えられているため、がん保険の必要性が低くなり、加入率が下がる傾向にあるのでしょう。
がん保険の加入率が他の生命保険よりも低い理由
がん保険の全体の加入率は42.6%で、他の生命保険に比べて低い傾向にあります。これは、がん保険が「がんに特化した」保険であるためです。
がんの死亡率や罹患率が高いとはいえ、他の病気やケガのリスクも存在するため、多くの人はまず、入院や手術など幅広くカバーする医療保険に加入します。
編集部
若いうちからがん保険に加入するメリット・デメリット
「若い人はがんにかかるリスクが少ないので、別に急いで加入する必要はない」と思っている人も多いでしょう。
しかし、がん保険は若いうちに加入するからこそのメリットがあります。
編集部
若いうちにがん保険に加入するメリット
保険料を安く抑えられる
若いうちにがん保険に加入すると、保険料が安くなる傾向があります。これは、若年層は高齢者に比べて健康で、がんにかかるリスクが低いためです。
また、若いうちに安い保険料で加入しておくと、その後も保険を継続することで、トータルの支払額を抑えることができる場合が多いです。
健康状態によって加入できないリスクが少ない
繰り返しになりますが、がん保険に加入するには、健康状態をはかる告知や医師の診断を受けなければなりません。
もし持病や入院歴、健康状態の悪化が認められると、がん保険に加入できない恐れがあります。
編集部
免責期間中の罹患で保障が受けられないリスクが少ない
上記とほぼ同じことですが、若く健康なうちは、がんの罹患率も少ないため、がん保険契約後の免責期間中にがんが発覚するリスクも少ないでしょう。
せっかく加入できても、保障を使えなければ意味がありません。
編集部
万が一罹患しても、経済的損失をカバーできる
若い世代は働き盛りですが、収入が上の世代に比べて多くない場合が多いです。そのため、万が一がんに罹患すると、経済的なダメージが大きくなります。
特に家庭を持つ人にとっては、負担が一層増す傾向があります。万が一の事態が発生した際にがん保険に加入していれば、経済的な困窮から立ち直る手助けとなります。
編集部
若いうちにがん保険に加入するデメリット
続いて、若いうちにがん保険に加入するデメリットです。
若いうちに加入するデメリット
保障内容が古くなる恐れがある
日本人を取り巻く「がん」についての環境は日々、進化しています。
例えば最先端の薬や治療法、手術法が開発・確立されたり、効果的な予防方法がわかったりなど。
その度にがん治療にかかる費用も大きく変わっていきます。
編集部
保険会社によっては、特約によって保障内容を新しくすることもあるので、数年単位で確認するのがおすすめです。
保険料負担が気になる
若い世代は収入が少なく、保険料を負担に感じることが多いです。がん保険は重要な保障であるものの、実際に罹患しなければ加入を無駄に感じてしまうかもしれません。
編集部
がん保険の加入時期に関するよくある質問
まとめ
本記事では、がん保険に何歳から加入すべきか悩んでいる人に向けて、加入すべき年齢や加入率、若いうちからがん保険に加入するメリット・デメリット等を解説しました。
がん保険は、がんに罹患した際に治療費や生活費などの経済的な負担を補填するための保険です。以前はがんに罹患する確率が高まるのは60代以降とされていましたが、近年では40代の加入率が増加しています。
とはいえ、若いうちに加入すれば保険料を安く抑えられ、加入の難しさが少なくなるメリットがあります。
今や2人に1人はがんにかかる時代です。「いつでも入れる」と考えるよりは、少しでも早く加入することをおすすめします。
編集部
人材派遣会社17年経営したのち、保険代理店に転身後16年従事、2級FP技能士・トータルライフコンサルタント・MDRT成績資格会員2度取得。 ファイナンシャルプランナーとしてライフプランニングや家計診断を通して老後資金の対策、節約術などを提案。 また自らのがん闘病経験をふまえた生きる応援・備えるべき保障の大切さをお伝えしています。
愛知県出身。社会保険・税金の効率化、家計・固定費の見直し、保険の新規加入・見直し、住宅購入・住宅ローン、資産形成・老後の年金対策・少額投資(iDeCo・NISAなど)の相談を得意とする。