医療保険の加入率|年代別・性別・世帯年収別に徹底解説

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医療保険への加入を検討している人のなかには「自分と同じ年代の人の加入率はどのくらいなのだろうか」「どんな人が医療保険に加入すべきだろうか」など気になっている人も多いでしょう。

そこで本記事では、年代・性別・世帯年収別に医療保険の加入率を詳しくご紹介します。併せて、医療保険の必要性が高い人の特徴もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

マガジン編集部

ご自身の性別や、現在の年代等に照らし合わせて、医療保険に実際どの程度の人が加入しているのかを見てみましょう。

医療保険の加入率に関するまとめ

  • 生命保険文化センターの「令和4年度生活保障に関する調査」によると医療保険の加入率は65.7%です。
  • 医療保険を検討する際、同じ年代やライフステージの人たちがどの程度加入しているかを知るのは一つの目安となるでしょう。
  • しかし、最適な医療保険は人それぞれ異なります。万が一の際に十分な保障を得るためには、プロと相談して医療保険を選ぶことがおすすめです。
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医療保険の加入率

そもそも、民間の医療保険とは?
医療保険とは保険の対象者(被保険者)が、病気・ケガをして入院や手術などの医療費がかかったときに、一定の給付金が支払われる保険のことです。

マガジン編集部

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編集部
医療保険は、公的医療保険制度ではまかないきれない医療費に備えるのが主な目的です。

ここでは、公益財団法人生命保険文化センターの「令和4年度 生活保障に関する調査」を参考にし、「疾病入院給付金が支払われる生命保険」を医療保険として、その加入率を確認します。

すると、医療保険の全体の加入率は65.7%という結果になりました。

医療保険の加入率推移

医療保険の加入率推移
調査年数 加入率
平成22年 72.3%
平成25年 74.0%
平成28年 72.1%
令和元年 73.1%
令和4年 65.7%
令和4年度の加入率は65.7%と7割を下回っていますが、これまでの医療保険の加入率推移を確認してみると、ほぼ横ばいで7割強を維持しています。

日本は公的医療保険制度が充実しており、そもそも国民の医療費負担は大きく軽減されています。

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それなのに、医療保険の加入率が高いのはなぜでしょうか?

医療保険の加入率が高い背景

医療保険の加入率が高い理由は、自身や家族の医療費に対する不安が大きいからだと言えます。

生命保険文化センターの調査によると、約45.8%の人が医療保険の充足度に不安を感じています。公的医療保険だけではカバーしきれない自己負担分や、予期せぬ医療費に対する備えとして、民間の医療保険の需要が増しているのでしょう。

また、高齢者が増加し医療ニーズが増えていることや、社会保障制度の将来的な不安も、医療保険に対する関心を高めていると考えられます。

【年代別】医療保険の加入率

医療保険全体への、加入率は65.7%でした。各年代の医療保険への加入率をまとめると、次のようになります。

年代 医療保険の加入率
全体 65.7%
20代 40.3%
30代 70.4%
40代 75.6%
50代 74.7%
60代 88.7%

出典元:生命保険文化センターの令和4年度「生活保障に関する調査(疾病入院給付金の有無(全生保))」

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加入率は20代から40代にかけて、急激に伸びていき、その後緩やかに減少しているのがわかりますね。
ここからは、各年代の加入率とその背景を深掘りしていきます。

自分の年代をタップ!

20代

20代の医療保険の加入率は、40.3%でした。

マガジン編集部

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他の世代の加入率は後述していきますが、20代の加入率は際立って低い結果となっています。

マガジン編集部

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20代の約半数が、医療保険に加入していないということですね。

20代の医療保険の加入率が半数にも満たない理由

  • 20代の医療保険への加入率が低い理由としては、病気・ケガに対する不安が少ないことが考えられます。
  • 若くて健康に自信があり、統計的にも病気・ケガで長期療養や大きな手術をするリスクが低いからです。
  • また収入が少なく、医療保険に回す経済的ゆとりがないことも、加入率の低さに影響しているでしょう。

生命保険文化センター令和4年度生活保障に関する調査」によると20代は、そもそも生命保険への加入率が全体で約50%とあまり高くありません。

マガジン編集部

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編集部
20代は、傾向として生命保険への加入の必要性を感じていないことがうかがえます。

30代

30代は、70.4%が医療保険に加入しており、全体の加入率とほぼ同じです。

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ただ、20代の加入率よりも、30%以上も加入率が増加していますね。

30代で加入率が増加している理由

  • 30代になると、20代に比べて加齢による健康への自信がなくなってきていることが考えられます。
  • また20代よりも収入が増え、金銭的なゆとりが生まれたことも加入率の増加に関係しているでしょう。
  • さらに30代は、結婚し子どもが生まれ家庭を持つ人が増えていきます。
  • 病気・ケガにかかる医療費負担で、配偶者や子どもの生活に影響を与えたくないという気持ちもあるのではないでしょうか。

マガジン編集部

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一方で、まだ健康への不安が少ない人や、家庭を持っていない人もいるため、全世代の中では20代についで2番目に低い加入率となっています。

40代

40代の医療保険の加入率は、75.6%で、全世代を通じて加入率が最も高いのが40代となっています。

40代の加入率が最も高い理由

  • 40代の医療保険への加入率が高い理由は、シンプルに病気・ケガのリスクが高まり医療費負担に不安を感じていることと、その医療費負担の影響を、配偶者や子どもに与えたくないということでしょう。
  • 厚生労働省の令和2年「患者調査」をみると、40代後半から医療機関での受診率が一気に増加しています。
  • 健康への不安が高まってくるのが、40代と言えるでしょう。

マガジン編集部

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40代では、生命保険に加入している人のほとんどが医療保険に加入している状況です。

50代

50代の医療保険への加入率は、74.7%です。

マガジン編集部

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40代とほぼ変わらない結果ですね。

50代は、病気・ケガへの不安が40代よりも大きいような気がしますが、医療保険の加入率はやや減少しています。

公益財団法人生命保険文化センターの「令和4年度 生活保障に関する調査」を調べると、「病気・ケガに不安を感じる」50代の割合は90%以上と高い傾向にあります。

50代で加入率が40代からやや減少している背景

  • 考えられる理由は2つで、1つ目は子どもが独立し医療費負担による家計への影響が軽減されたから。
  • 2つ目が、収入が増え、子どもの養育費や住宅ローンに資金を割く必要がなくなり、自助努力での医療費の備えができるようになったから。
病気・ケガへの不安は増加しているものの、家計のゆとりができて医療費に備えられるようになったというのが、40代から50代にかけて加入率が横ばいに推移した理由だと推測できます。

60代

60代の医療保険の加入率は、88.7%です。

マガジン編集部

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40代、50代に比べて低くなっていますが、依然として高い加入率となっています。

「病気・ケガに不安を感じる」人の割合を見てみると、60代は88%と、40代(93.3%)、50代(90.5%)と同様に90%近くの人が不安を感じていることが分かります。

加入率の高さとしては、全世代の中で3番目です。

60代の加入率が全世代の中間にある理由

  • 60代には一定の病気・ケガへの不安があって、医療保険の必要性は感じていると考えられます。
  • しかし医療保険に新規に加入したり更新したりすると、保険料が高くなり支払いが負担になるでしょう。
  • また多くの人が退職し、子どもの養育を終わらせ、住宅ローンの支払いにも一定の目処がついています。
  • そのため病気・ケガによる医療費負担への心理的プレッシャーが、軽減されたとも考えられます。

【男女別】医療保険の加入率

続いて、男女別に医療保険の加入率を紹介します。

男性

男性の年代別の医療保険の加入率は、次の表のとおりです。

年代 医療保険への加入率
20代 32.8%
30代 68.4%
40代 74.9%
50代 72.1%
60代 75.4%

※出典元:生命保険文化センター令和4年度「生活保障に関する調査(疾病入院給付金の有無(全生保)」をもとに作成

全体を通して、男性の医療保険加入率は各年代の平均加入率よりも低いことがわかります。

女性

一方の女性の医療保険の加入率は、次のとおりです。

年代 医療保険への加入率
20代 47.6%
30代 72.4%
40代 76.2%
50代 77.2%
60代 77.2%

※出典元:生命保険文化センター令和4年度「生活保障に関する調査(疾病入院給付金の有無(全生保)」をもとに作成

女性は、全体を通して明らかに男性よりも医療保険の加入率が高いことがわかります。

男性よりも女性の方が医療保険の加入率が高い理由

男性よりも女性の方が医療保険への加入率が高い理由としては、以下が考えられます。

医療保険の加入率が女性の方が高い理由

  • 妊娠や出産など、女性ならではの医療費負担が予測できるから。
  • 乳がんや子宮頸がんなど、女性特有の疾患があるから。
  • 家計の主な収入を得るのは男性の方が多く、30代・40代を中心に男性は医療保険よりも死亡保険を優先する傾向にあるから。

女性は将来的な医療費に対するリスクをより身近に感じやすいことも、加入率の高さに影響していると言えるでしょう。特に、病気や出産に対する不安が、加入を後押しする大きな要因となっていると考えられます。

【世帯年収別】医療保険の加入率

年代によって、加入率の傾向やその理由がわかりました。

では、続いて世帯年収別の医療保険の加入率をみていきましょう。

世帯年収 加入率
200万円未満 85.9%
200〜300万円未満 93.7%
300〜400万円未満 91.7%
400〜500万円未満 94.3%
500〜600万円未満 95.7%
600〜700万円未満 95.3%
700〜1,000万円未満 94.6%
1,000万円以上 93.9%

出典:生命保険文化センター|令和3年度「生命保険に関する全国実態調査

収入が上がれば上がるほど、医療保険への加入率は上がっています。金銭的なゆとりから、医療保険への加入をする人が増えているのでしょう。

とはいえ、年収が400万円を超えたところから、加入率はほぼ横ばいを維持しています。

マガジン編集部

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理由としては、年収400万円を超えると医療保険に割ける金銭的なゆとりが生まれ、それ以上の年収になると新規加入よりも保障内容を充実させる人が多くなることが考えられます。

医療保険はどんな人に必要?

ここまでの加入率から、多くの人が医療保険を必要としていることがわかりました。では、具体的にどんな人に医療保険は必要なのでしょうか?

医療費がかさむと日常生活に影響がある人

ポイント

  • 医療費は入院日数が延びたり、手術を受けたりすると数十万円になることがあります。
  • その金額を支払ったら、生活に不安を感じてしまう人は医療保険に加入すべきです。
  • もう少し具体的にいうと、数十万円以上の医療費を支払えない人や、その後の生活が困窮する人に医療保険が必要です。

医療保険に毎月一定の保険料を支払えば、病気・ケガになって高い医療費がかかっても家計を傷つけずに対応できるでしょう。

マガジン編集部

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では、医療費がまかなえるほどの、ゆとりある資金があれば医療保険に加入しなくてもいいのでしょうか?

マガジン編集部

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貯蓄が多く家計にゆとりがある人は、すぐに医療保険に入らなくてもかまいません。
とはいえ、医療費はいくらになるのか予想がつきません。
また、せっかくの蓄えを医療費で失ってしまうのに抵抗がある人も、医療保険への加入をおすすめします。

重い病気・ケガに不安を感じる人

重い病気・ケガのリスクに不安を感じる人は、医療保険に加入しましょう。

マガジン編集部

読者
では、重い病気・ケガに不安の少ない若い人などは、加入しなくてもいいのでしょうか?

マガジン編集部

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そうとも言い切れません。
なぜなら、生命保険文化センターの令和4年度「生活保障に関する調査」によると、「病気・ケガに不安を感じる人」は20歳代男性で80.0%、女性で82.9%もいますし、何より若いうちに医療保険に加入すれば、保険料が低い状態で加入ができるからです。

ポイント

  • 病気・ケガへの不安は、どの年代も抱えていて20代も例外ではありません。
  • さらに、若いうちは病気・ケガのリスクが少ないため保険料を抑えて医療保険へ加入できる傾向にあります。

もちろん、病気・ケガのリスクが高まる30〜60代の人も、医療保険で備えておくことをおすすめします。

手厚い医療を受けたい人

入院や手術で、充実した医療を受けたい人は、医療保険が必要です。

たとえば…

  • 入院時に個室に入りたい人
  • 高額療養費制度の対象になっていない先進医療を受けたい人 など

マガジン編集部

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医療費をまかなえる自信があっても、より充実した医療を受けられる選択肢がほしい人は、医療保険の加入をおすすめします。

医療保険の加入率に関してよくある質問

医療保険に入っている人の割合はどのくらいですか?

「令和4年度 生活保障に関する調査」によると、医療保険に入っている人は全年代で6割強です。ただ、令和4年以前の医療保険の加入率推移を確認してみると、ほぼ横ばいで7割強を維持しています。

20代の医療保険加入率はどれくらいですか?
20代の医療保険加入率は40.3%です。加入率が低い理由としては、他の年代と比べて病気やケガのリスクが低いことや、経済的なゆとりが少ないことが影響していると考えられます。

まとめ

本記事では、年代・性別・世帯年収別に医療保険の加入率を詳しくご紹介しました。

医療保険の加入率は65.7%となっており、多くの人が医療保険に加入していることがわかります。これは、病気やケガのリスクは年代に関係なく存在するため、ほとんどの人が医療保険に入ることがベストだとされていることを示唆しています。

実際に病気やケガをしたときに必要な医療費は予測が難しいですが、支払うべき医療保険料は見積もりが可能です。

万が一の際に経済的な安心を確保するためにも、医療保険は早めに備えておきましょう。

マガジン編集部

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編集部
もしも医療保険が自身にとって必要か否か迷ったら、「ほけんのぜんぶ」をはじめとする無料保険相談所で専門家に相談することをおすすめします。
監修者の紹介
小宮崇之

大学卒業後、信用金庫に入社。中立的な立場でお客様目線の営業をしたいという思いから、保険代理店として独立を決意。
保険会社の代理店営業職、保険会社の研修生を経て2020年9月に保険代理店『コミヤ保険サービス』を設立。
保険代理店の実務経験を生かして、執筆業や講師業も行う。

小宮崇之のプロフィール情報

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監修者の紹介
岡田行史

人材派遣会社17年経営したのち、保険代理店に転身後16年従事、2級FP技能士・トータルライフコンサルタントMDRT成績資格会員2度取得。
ファイナンシャルプランナーとしてライフプランニングや家計診断を通して老後資金の対策、節約術などを提案。
また自らのがん闘病経験をふまえた生きる応援・備えるべき保障の大切さをお伝えしています。

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渡辺一哲

岩手県出身。大学卒業後、銀行、外資系生命保険会社、建設業(企業再生)を経て、ほけんのぜんぶに入社。
保険業界経験歴は18年。岩手県生命保険協会副会長も務める。

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執筆者の紹介
須山怜央

都内の私立大学を卒業後、日系生命保険会社に就職。主に個人・中小企業の保険営業とマネジメント業務を担当した。
その後、2021年11月にライターとして独立。実務経験を活かし、保険・税金・クレジットカードなど金融ジャンルを中心に記事執筆から編集まで行う。

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編集者の紹介
Abe

ライターとして経験を積んだのち、ほけんのぜんぶマガジンの編集者を担当。保険業界の最新情報をいち早く掴み、読者に役立つ情報をわかりやすく提供することを心がけています。 質の高いコンテンツを通じて、読者が自分に合った保険やサービスを選べるようにサポートしていきます。

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