40代の生命保険加入率は男性で86.1%、女性が86.3%※と全世代平均と比較して非常に高く、40代のほとんどが生命保険に加入しています。
しかし、「40代にはどういったリスクを保障できる保険が必要なのか」「保険の見直しを考える時期なのか」など疑問を抱えている人もいるでしょう。
本記事では、40代に生命保険がおすすめな理由をはじめ、男性・女性別、独身・既婚・子ども・共働きといった属性別に最適な生命保険の選び方をご紹介します。
編集部
- 40代は男女ともに精神的なストレスに関連する疾患リスクが高くなる時期。他の病気・ケガのリスクも増える傾向にあるため、生命保険の必要性が高いと言えます。
- しかし、ひとくちに40代といっても、人によって最適な生命保険は異なります。自分に合った保険に加入するためには、専門家と相談しながら判断することがおすすめです。
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目次
40代の生命保険加入率は8割以上!
まずは40代の生命保険加入率と平均年間払込保険料についてみていきましょう。
40代男女の生命保険加入率
40代男女の生命保険加入率は、男性が86.1%、女性が86.3%となっています。この表から全世代平均よりも上回り、最も多くの方が加入している世代であることがわかるでしょう。
40代の加入率が高水準である背景には、収入の増加や子どもの進学などが考えられます。親の責任が大きくなり、保険の必要性が高まっているのです。
また、収入増加に伴う住宅や車の購入など大きな出費を伴うイベントも考えられるでしょう。今後住宅や車の購入を検討している方は、あわせて生命保険の見直しも検討してみてください。
40代の平均年間払込保険料
生命保険文化センターの調査によれば、40代の平均年間保険料は男性が22.4万円(月額1.8万円)、女性が18.6万円(月額1.5万円)です。※
40代の月額保険料分布については以下の通りです。
加入率を見ると、男女間には大きな違いはありませんが、男性の保険料が女性よりやや高い傾向にあります。
これは、主に男性が家計の大黒柱として家族の死亡保障などを重視する傾向が多いためだと考えられます。
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※生命保険文化センター『2022年度 生活保障に関する調査』 P203
40代に生命保険の加入をおすすめする理由
40代に生命保険の加入をおすすめする理由は以下の通りです。
40代に生命保険の加入がおすすめな理由
- 責任のある立場に置かれやすく、うつ病や生活習慣病など健康上のリスクが高まるから
- 子ども教育資金や住宅ローンの返済など、プライベートでの出費が多い年代であるから
40代になると収入が増えることが多い一方で、仕事でのストレスが原因でうつ病や生活習慣病にかかるリスクが高くなり、健康状態が悪化する可能性があります。
また、家庭においては子どもの教育資金や住宅ローンの返済など出費の続く年代でもあります。
仮に病気などで入院したり死亡したりすることがあると、収入が途絶えてしまい家庭の生活に大きな影響が出てしまいますよね。
編集部
40代男性に起こり得るリスク
厚生労働省によると、40代男性の入院理由の上位5つは以下の通りとなっています。
順位 | 40代男性の入院理由 |
1 | 精神及び行動の傷害 |
2 | 損傷、中毒及びその他の外因の影響 |
3 | 循環器系の疾患 |
4 | 神経系の疾患 |
5 | 新生物<腫瘍> |
上の表からわかる通り、40代男性の入院理由で最も多いのが「精神及び行動の傷害」です。仕事で責任のある立場になり、ストレスを抱え込みうつ病などの精神疾患にかかりやすい傾向があります。
ポイント
また、ストレスや食生活の乱れなどから生活習慣病にかかる人も増え始めます。
編集部
40代女性に起こり得るリスク
では次に40代女性の入院理由の上位5つを見ていきましょう。
順位 | 40代女性の入院理由 |
1 | 精神及び行動の傷害 |
2 | 新生物<腫瘍> |
3 | 神経系の疾患 |
4 | 循環器系の疾患 |
5 | 妊娠、分娩及び産じょく |
40代女性も最も多い入院の理由も、「精神及び行動の傷害」となっています。近年は働く女性が増え、仕事や家事、子育てをほぼひとりでこなしている女性も多いでしょう。
仕事での立場や家庭の切り盛り、子どもの対応など一日中忙しくしていると、いつのまにか心身の健康のバランスを崩してしまう可能性はありますね。
また、男性とは異なる入院理由として、「妊娠や分娩及び産じょく」という理由も上位に入っています。
医療の進歩などの影響もあり、高齢出産をする女性が増えていますが、出産は基本的に母体にリスクを伴うものであるうえに、高齢というリスクがプラスされるため女性の身体に負担がかかります。
編集部
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40代は生命保険の見直しに最適なタイミング
現在加入している生命保険は、結婚や子どもの誕生などのタイミングで選んだ方が多いでしょう。このような更新型の定期保険は、40代で更新を迎えることが一般的です。
注意点
40代は必要な保障額を見直すタイミング
40代になると、子どもが成長し、住宅ローンの支払いや健康面など家庭内の状況が変わってきます。
必要保障額を考える際のポイント
- 子どもの教育費はどれくらい必要か?
- 住宅ローンの残債はいくらか?
- 車の購入費用や急な出費に備える貯蓄はどのくらい必要か?
- 老後資金はどのくらい準備しておくべきか?年金だけでは不足しないか?
医療保険やがん保険での備えも大事
40代になると、なんとなく体調不良だったり健康診断で指摘項目があったりと、健康面で不安なことが出てくる人も増えてきます。
編集部
保障内容の定期的な見直しが必要な理由
もし今病気やケガで入院し手術を受けることになると、治療費の支払いが発生します。
また、退院してもすぐに仕事に復帰できるとは限らず、療養のために休業せざるを得ないこともあるでしょう。
注意点
- その間の収入は、会社員などであれば勤務先で加入している社会保険から「傷病手当金」が受け取れますが、その金額や受給期間は十分なものではありません。
- また、自営業や個人事業主が加入している国民健康保険からはこのような手当金制度がありませんので、収入が途絶えてしまいます。
このように、病気やケガで必要なお金は医療費だけではなく家計費全体に影響を与えるため、医療保険やがん保険に加入して治療費をカバーできると安心です。
編集部
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40代におすすめの生命保険の選び方【男性・女性】
ここからは、40代におすすめの生命保険の選び方を男女別にご紹介していきます。
40代男性におすすめの生命保険
40代男性におすすめな保険
- 死亡保険
- 医療保険
- 就業不能保険
40代になると、子どもの進学やキャリアアップ、収入の増加など、生活環境が大きく変わることが多くなります。家族のため、そして自分の健康に備えるためにも、今一度保険の見直しや新規加入を検討しましょう。
死亡保険
死亡保険は、万が一のことがあったときにまとまったお金を受け取れる保険です。数百万円から数億円用意できるため、当面の生活費や子どもの教育資金を確保できます。
定期保険と収入保障保険は、保険期間が定められている死亡保険です。「子どもが独立するまで」「できるだけ保険料を抑えたい」という方はこちらを検討してみてください。
終身保険は一度加入したら一生涯保障される終身型の死亡保険です。「更新後の保険料上昇を抑えたい」「貯蓄としても活用できる保険に加入したい」という方は検討してみてください。
編集部
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医療保険
医療保険は病気やケガでの入院・手術に対して保障する保険です。保険金がおりる範囲が広いため、一つ持っておくとさまざまな病気に対応できます。
医療保険は「治療費を保険で用意したい」「自分が病気になっても貯金には手をつけたくない」という方におすすめの保険です。
注意点
在宅療養や退院後の介護状態など、入院以外で長期間働けなくなった場合には保険金が支払われないことがあります。
就業不能保険
就業不能保険は、長期間働けなくなってしまったときに給料のような形で受け取れる保険です。医療保険ではカバーできない在宅療養や介護状態に備えられるため、長期間の休業にも対応できます。
編集部
毎月入ってきていた給料が減額したりなくなったりしてしまうと、固定費や治療費の支払いが不安になりますよね。そのようなときに就業不能保険があれば、不安を解消できるのです。
就業不能保険は医療保険とセットで加入することで、相互の弱みを補完し合えます。より充実した保障で近い将来に備えたい方は、検討してみてください。
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40代女性におすすめの生命保険
40代女性におすすめな保険
- 医療保険(女性保険)
- がん保険
- 死亡保険
40代女性はライフスタイルや働き方に応じて、必要な保険が変わってきます。専業主婦の方やパートタイムで働く方、または家計を支える世帯主の方、それぞれに合った保険を選ぶことが重要です。
以下では、40代女性におすすめの保険を紹介します。
医療保険(女性保険)
40代女性は医療保険の加入をおすすめします。なぜなら病気やケガなど広範囲の症状に対して保険金がおりるからです。
編集部
医療保険は独身でひとり暮らしの方や、夫婦共働きで家計を支えている方などにおすすめの保険です。「貯蓄を崩したくない」という方も検討してみると良いでしょう。
がん保険
40代女性はがん保険の加入も検討してみましょう。男性よりも女性の方が若年性のがんに罹患する可能性が高いからです。
国立がん研究センターの調査によると、年齢階級別のがん罹患リスクは40歳から49歳までが2.2倍、50歳から59歳までは1.5倍女性の方が高いことが明らかになっています。
編集部
また、がん保険は一度がんにかかってしまうと、以降の加入が厳しくなる傾向にあります。今のうちに備えて、もしものことがあっても治療に集中できるようにしましょう。
死亡保険
40代女性は死亡保険の加入も検討してみましょう。自分に万が一のことがあったときでも、残された家族が経済的に困窮するリスクを軽減できます。
死亡保険に加入すると、まとまった一時金を用意できます。数百万円から数千万円程度用意できるため、葬儀代や教育資金など幅広く利用可能です。
例えば世帯主として家計を支えている方や子どもの教育資金のために働いている方は、医療保険やがん保険よりも優先的に用意する必要があります。
編集部
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40代におすすめの生命保険の選び方【独身・既婚・子ども・共働き】
ライフスタイル別にどのような保険を選べばいいか考えてみましょう。
独身の場合
独身の生命保険選びのポイント
- 生存保険を中心に検討
- 長期間働けなくなったときの備えはあるか確認
- 死亡保険は家族にお金を残したい方が最後に検討
独身の方は、生存中の保険を中心に検討していきましょう。生きている間の保険を充実させることで、長期間働けなくなってしまった場合でも生活の破綻を防げます。
具体的に検討すべき保険は「医療保険」「就業不能保険」「がん保険」の3点です。特に医療保険は広範囲の費用を工面できるため、優先的に検討してみてください。
編集部
在宅療養や介護状態で長期間働けないときに給料のような形でお金を受け取れます。
注意点
- 基本的に貯蓄でまかなえるなら保険の必要性は低くなる
- 死亡保険は葬儀代+家族に残したい金額を設定
- 死亡保険は貯蓄でまかなえる可能性があるため、先に貯蓄額と照らし合わせてみる
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既婚者の場合
既婚者の生命保険選びのポイント
- 将来のライフプランで保険の重要度が変わる
- 子どもを持つ予定があるなら手厚く保障
- 世帯主は死亡保険を中心に検討
既婚の場合は、将来のライフプランで保険の重要度が大きく変わります。例えば子どもを持たず夫婦で暮らしていくなら保険の重要性は低くなるでしょう。
しかし今後子どもを持つ予定がある家庭は、保険は比較的重要になります。特に世帯主は手厚い保障をかけて、万が一のことがあっても配偶者や子どもの生活に支障がないようにしてください。
編集部
一般的に死亡保険で用意する金額は、現在の年収の3年分といわれています。この期間内に配偶者は生活を立て直せるか、話し合いながら決めてみてください。
注意点
- 配偶者の保険は貯蓄や世帯主の稼ぎに合わせて検討する
- 配偶者は医療保険など生存保険を中心に検討
- 独身時代に加入していた保険は見直す
子どもがいる場合
子どもがいる場合の生命保険選びのポイント
- 子どもの教育プランに合わせて保険を選ぶ
- 世帯主は大きな死亡保障を中心に保険を充実させる
- 配偶者は働き方や貯蓄状況で検討する
子どもがいる家庭は、子どもの教育プランに合わせた保険を選ぶ必要があります。特に生まれたばかりのときは大きな保障を用意する必要があるため、あらかじめ理解しておきましょう。
世帯主は子どもの教育プランや現在の貯蓄状況、生活水準を照らし合わせながら死亡保障を検討してみましょう。他には医療保険、学資保険なども検討対象になります。
また、配偶者は働き方や貯蓄状況に合わせて検討しましょう。基本的に正社員・パートは保険を検討し、収入を得ていない場合は家庭の貯蓄でまかなえるか確認します。
注意点
- 貯蓄が十分でないうちは保険でしっかりカバーする
- 死亡保障の金額はシミュレーションを重ねた上で十分な金額を用意
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共働きの場合
共働きの生命保険選びのポイント
- 収入の大きい方に大きな死亡保険
- 医療保険は貯蓄と家族構成に応じて相談
- お互いに保険を用意しておくと安心
共働きの場合は、どちらにも一定の保険をかけておくことをおすすめします。なぜならどちらかが働けなくなっても保険でカバーできるからです。
特に収入の大きい方には、死亡保険を用意しておくことをおすすめします。不足の事態があったときでも家計を立て直せるからです。
共働き世帯はどちらも収入を得ているため、双方に保険をかけておくと安心できます。お互いに相談しながら「これだけ入っておけば大崩れはしない」という内容を探してみてください。
注意点
- どちらかの扶養に入っている場合は世帯主に大きな保障を用意する
- 子どもの教育プランに合わせて貯蓄と保障のバランスをとる
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編集部
出典:ほけんのぜんぶ
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40代の生命保険に関するよくある質問
最後に、40代の生命保険に関するよくある質問に回答していきます。
まとめ
本記事では、男性・女性別、独身・既婚・子ども・共働きといった属性別に40代におすすめな生命保険の選び方をご紹介しました。
生命保険への加入率が全世代平均よりも高くなる40代は、世帯収入もアップしている可能性は高いですが、まだまだ子どもの教育資金や住宅ローン返済などもあり、経済的には余裕があるとはいえません。
40代は独身の場合でも、病気やケガで長期間働けなくった場合には生活が破綻してしまう恐れがあるため、万が一の備えは必要不可欠です。
死亡保障は高くなりがちですが、ライフスタイルに応じて過不足のない保障にすることで保険料を抑えられます。
編集部
人材派遣会社17年経営したのち、保険代理店に転身後16年従事、2級FP技能士・トータルライフコンサルタント・MDRT成績資格会員2度取得。
ファイナンシャルプランナーとしてライフプランニングや家計診断を通して老後資金の対策、節約術などを提案。
また自らのがん闘病経験をふまえた生きる応援・備えるべき保障の大切さをお伝えしています。
都内の私立大学を卒業後、日系生命保険会社に就職。主に個人・中小企業の保険営業とマネジメント業務を担当した。
その後、2021年11月にライターとして独立。実務経験を活かし、保険・税金・クレジットカードなど金融ジャンルを中心に記事執筆から編集まで行う。
ライターとして経験を積んだのち、ほけんのぜんぶマガジンの編集者を担当。保険業界の最新情報をいち早く掴み、読者に役立つ情報をわかりやすく提供することを心がけています。 質の高いコンテンツを通じて、読者が自分に合った保険やサービスを選べるようにサポートしていきます。