カードローンの過払い金とは?仕組みや発生条件・請求方法を解説

払い過ぎた利息が戻ってくることが望める「過払い金請求」。

ローンの種類によっては、高額な過払金が発生。請求することで、大金が戻ってくるケースは決して珍しくありません。

そこで今回は、カードローンの過払金について徹底解説。過払い金が発生する仕組みや条件、請求方法に至るまでを詳しくまとめています。

過払い金とは、払いすぎた利息のことです。

カードローンを利用するとほぼ間違いなく利息が発生します。

利息とは

カードローンの借入金額に上乗せして支払うお金のことです。

利息は金利によって計算されます。金利は法律によって上限が決まっており、貸金業者が過度に高額な利息を搾取できないようになっています。

しかし、カードローンの中には、法律の上限を超えた金利が設定されているものがありました。

法律の上限を超えた金利が設定されていたことにより、払いすぎた利息が過払い金です。カードローンで払いすぎた利息(=過払い金)は返還を請求できることがあります。

カードローンで過払い金が発生している条件

払いすぎた利息が過払い金の正体でした。

しかし、全てのカードローンで過払い金が発生しているわけではありません。

カードローンで過払い金が発生するのには、一定の条件を満たししている必要があります。

ここでは、カードローンで過払い金が発生する条件を解説しています。なぜ過払い金が発生するのか、詳しくまとめていますので、ぜひ確認してみてください。

2010年以前にカードローンを利用していた

過払い金発生の対象となるのは、まず基本的に2010年以前に作成したカードローンです。

なぜ、2010年以前に作成したカードローンで過払い金が発生しているのか、その理由を確認していきましょう。

まず、過払い金が発生した背景には『利息制限法』『出資法』という2つの法律が関係しています。

 上限金利 概要
利息制限法 15~20% 貸金業者の上限金利を定めた法律。違反しても罰則はない
出資法(改正前) 29.2% 貸金業者の上限金利を定めた法律。違反すると罰則あり

利息制限法・出資法は、それぞれ金融機関から消費者を守るための法律です。金利に上限を設けることで、過度な利息の発生を防いでいます。

しかし、1点だけ大きな違いがあります。それが罰則の有無です。

 出資法は違反すると罰則がありますが、利息制限法には違反しても罰則がありません。

そのため、多くの金融機関は、出資法が定めた金利(29.2%)を採用。上限金利29.2%で消費者に貸付を行っていました。

このように、利息制限法以上出資法以下の金利を「グレーゾーン金利といいます。

グレーゾーン金利での取引は、出資法は守っているものの、利息制限法の上限を超えた違法取引です。

グレーゾーン金利で発生した利息が過払い金の正体です。
 その後、2010年6月に改正貸金業法が完全施行。出資法の上限金利が20%に引き下げられたこと等により、グレーゾーン金利は廃止となりました。

グレーゾーン金利の廃止とともに、それ以降の過払金も消滅。そのため、過払金が発生しているのは2010年6月以前のカードローンのみです。

もし2010年6月以前にカードローンを作成している場合、過払金が発生している可能性があります。過払い金は2021年現在も原則として返還請求が認められています。

過払い金請求すると、基本的にはグレーゾーン金利で払いすぎた利息を取り戻すことが可能です。
※請求権が時効その他の原因で消滅した場合等、過払金の返還請求ができない場合もございます。

銀行のカードローンは過払い金の対象外

2010年以前に作成したカードローンであれば、過払金が発生している可能性があります。

 しかし、銀行カードローンは、過払金返還請求の対象外です。

ここまで紹介したとおり、グレーゾーン金利での貸付で発生した利息が過払金でした。

銀行は、消費者金融とは異なる「銀行法」という別の法律でお金を貸し付ており、グレーゾーン金利での貸付は行っていません。

そのため、たとえ2010年以前に作成したカードローンであっても、銀行での過払金は0円。どれだけ利息を払っていようと、過払金の返還としてお金が戻ってくることはありません。

カードローンで過払い金を請求できる条件

カードローンで過払金を返還請求するには、条件があります。

たとえ過払金が発生していたとしても、指定の条件を満たしていない場合、過払金の返還請求はできません。

ここでは、カードローンの過払金を返還請求できる条件を解説していきます。2010年以前にカードローンを作成していた方は、ぜひ参考にしてみてください。

1カードローンの完済から10年以内

過払金請求をするにあたっては、カードローンの完済から10年(または権利が行使できることを知ってから5年)以内であることが条件です。

カードローンの過払金請求には時効があります。過払金請求の時効は、カードローン完済から10年(または権利が行使できることを知ってから5年)です。

 カードローン完済から10年を超えてしまうと、過払金返還請求権が時効にかかってしまい、請求ができなくなるおそれがあります。

10年の例を挙げますと、例えば2015年8月にカードローンを完済した場合、過払い金請求期限は2025年8月(の完済と同一の日付)までです。

カードローンの過払い金に少しでも心当たりがある方は、なるべく早く請求手続きをしましょう。

時効を過ぎてしまうと、どれだけ高額な過払い金が発生していても返還請求ができなくなるおそれがあります。

22010年以前に作ったカードローンを返済中

2010年以前に作ったカードローンを返済中の方も、過払い金を返還請求できます。

返済中の過払い金の請求時効は、最後の取引から10年以内です。10年以内に、借入もしくは返済があれば、過払い金の請求は可能です。

中には、2010年以前に作ったカードローンを完済して、今も所有しているという方もいらっしゃるでしょう。

 もし、一度完済したカードローンを所有している場合、完済から10年以内であれば過払い金を請求できる可能性があります。

いずれにせよ、2010年以前に作成したカードローンが手元にある方は、一度過払金の有無を調べるのがおすすめです。

3請求先の会社が存在している

カードローンの過払金返還請求にあたっては、請求先の会社が存在している必要があります。

過払金の返還請求先は、ローンの発行会社です。過払金を返還請求し、かかる請求が認められた場合、カードローンの発行会社から払い過ぎた利息が返還されます。

 そのため、カードローンの請求先が倒産している場合、そもそも過払金を返還請求できません。

また、借入先の経営状態によっては、十分な過払金が変換されないケースもあります。

カードローン会社が倒産したことを理由に、過払金が戻ってこなかった事例は複数あります。

借入先は自分ではどうしようもできない問題です。経営が傾く前に、少しでも早く過払金を返還請求しましょう。

カードローンの過払い金を請求する方法

カードローンの過払金に心当たりがある方の中には「過払金の返還請求する方法を知りたい」という方も多いのではないでしょうか。

過払金を返還請求する方法は次の2つです。

  1. 自分で返還請求する
  2. 専門家に依頼する

それぞれの方法を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
※本記事は、過払金の返還請求について法的な助言等を行うものではありません。詳細につきましては、弁護士その他の専門家へご確認くださいますようお願いいたします。

1自分で返還請求する

過払金は自分で返還請求できます。自分で過払金の返還請求をする手順は以下のとおりです。

自分で過払金を返還請求する手順
  1. 過払金を計算する
  2. 借入先と返還についての交渉をする
  3. 過払金の返還を受ける

1過払金を計算する

自分で過払金の返還請求をする場合、過払金の額を計算しなくてはなりません。

過払金の計算式は以下のとおりです。

グレーゾーン金利で計算した利息−利息制限法に基づく利息=過払金

まずは、カードローン会社に過去の取引履歴を請求。金利・借入額・借入日数をもとに、利息を計算します。

利息の計算式
元金×金利(実質年率)÷365(うるう年は366)×借入日数=利息

「グレーゾーン金利で計算した利息(実際に支払った利息)」から「利息制限法に基づく利息」を引くと、請求できる過払い金が分かります。

借入先と返還についての交渉する

過払金を計算したら、借入先に「過払金返還請求書」を送ります。

過払金返還請求書には

  • 日付
  • 請求先
  • 名前
  • 住所
  • 電話番号
  • 過払金の金額
  • 過払金の返還を請求するという主旨の文章
  • 過払金を振り込んでもらう口座情報

などを記載します。

過払金返還請求書を送る際は、内容証明郵便で送るのがおすすめです。内容証明郵便を使えば、貸金業者に過払金返還請求を行った証拠が残ります。

3過払金を受け取る

過払金返還請求書を送った後、借入先から指定の口座に過払金が振り込まれれば、過払金返還請求は完了です。

 しかし、実際のところスムーズに過払金が振り込まれるケースはほとんどないといわれています。

過払金が振り込まれない場合、借入先との交渉に移ります。交渉が難航し、裁判まで発展するケースもしばしばあります。

自分での過払金返還請求は、専門家に依頼する費用がかからないものの、失敗するリスクが高いと考えられる方法です。

時間と労力をかけて過払金が戻ってこないケースもあるので、あまりおすすめできません。
自分で請求する主なメリット
  • お金を安く済ませられる
自分で請求する主なデメリット
  • 過払金が戻ってこない可能性がある
  • カードローン会社のやり取りで周囲に借金がバレるおそれがある
  • 裁判やトラブルに自分で対処する必要がある

2専門家に依頼する

過払金返還請求は、専門家に依頼するのがおすすめです。

一般的なのは、弁護士に過払金返還請求を代理してもらうことです。

法律事務所の中には、過払金返還請求代理業務を行っているところがあります。

 弁護士に過払金返還請求を依頼すれば、過払金の計算から返還に関する交渉まで、弁護士が代理してくれます。

そのため、過払金の計算ミスなく、強い交渉力を持って過払金が取り戻せる可能性があります。法律の専門家のため、トラブルや裁判に発展しても安心です。

また、多くの法律事務所では、過払金の有無を無料で調べてくれます。

過払金があるかも、、、

と少しでも心当たりがあれば、まず弁護士に相談。過払金無料診断を受けてみてください。

専門家に依頼する主なメリット
  • 費用は過払い金の一部を支払うため実質無料で依頼できることもある
  • 過払金の正確な計算ができる
  • 過払金の返還請求を代理してもらえる
  • 裁判やトラブルも安心
専門家に依頼する主なデメリット
  • 費用がかかる

まとめ

ここまで、カードローンの過払金について解説してきました。

2010年以前にカードローンを作成していた方は、過払金が発生している可能性があります。

過払金請求の時効は借金完済から10年(または権利が行使できることを知ってから5年)です。時効で過払金返還請求ができなくなる危険が発生する前に、過払金の返還請求しましょう。

また、カードローンの返済中でも過払金は返還請求できます。

過払金が発生しているか分からないときは、弁護士に相談しましょう。

過払金の有無を調べてくれるだけでなく、返還請求の手続まで代理してくれます。費用は変換された過払金の一部を充当することも可能ですので、実質無料で依頼できることもあります。

ぜひこの記事の内容を参考に、カードローンの過払金を取り戻してみてください。

関連記事

※本記事の内容は、本記事内で紹介されている商品・サービス等を提供する企業等の意見を代表するものではありません。
※本記事の内容は、本記事内で紹介されている商品・サービス等の仕様等について何らかの保証をするものではありません。本記事で紹介しております商品・サービスの詳細につきましては、商品・サービスを提供している企業等へご確認くださいますようお願い申し上げます。
※本記事の内容は作成日または更新日現在のものです。本記事の作成日または更新日以後に、本記事で紹介している商品・サービスの内容が変更されている場合がございます。
※本記事内で紹介されている意見は個人的なものであり、記事の作成者その他の企業等の意見を代表するものではありません。
※本記事内で紹介されている意見は、意見を提供された方の使用当時のものであり、その内容および商品・サービスの仕様等についていかなる保証をするものでもありません。

おすすめの記事