社会保険の5つの種類をわかりやすく解説|基礎知識を把握しよう
社会保険とは、病気やケガのリスクに備えるための公的制度の総称です。
保険証を提示すると病院の診察代が3割負担になるのは、この社会保険の典型と言え、イメージしやすい事例でしょう。
実際に、社会保険についての基礎知識を得た人は、自分に万が一のことがあったときに保障を上手に活用して、生活を安定させています。
本記事では、「社会保険とは何か」「社会保険にある種類とそれぞれの概要」をわかりやすく解説します。
この記事の要点
- 1.社会保険とは、病気・ケガ、老後の資金不足、失業などの国民生活における万が一のリスクに備えるための公的保険制度のこと
- 2.社会保険には「医療保険」「年金保険」「介護保険」「雇用保険」「労災保険」の5種類がある
- 3.社会保険を狭義に捉えると、「医療保険」「年金保険」「介護保険」の3つを合わせた社会保険と、「雇用保険」「労災保険」からなる「労働保険」に分かれる
- 4. 社会保険にどのような保障があるのかあらかじめ知っておけば、自分が加入すべき生命保険などもわかってくるでしょう
- 5. 保険相談窓口「ほけんのぜんぶ」では、40社以上の保険商品から専門家があなたにぴったりの保険をご提案します。
この記事は5分程度で読めます。
社会保険の5つの種類をわかりやすく解説
社会保険には、次の5つの種類があります。
社会保険の種類
- 医療保険
- 年金保険
- 介護保険
- 雇用保険
- 労災保険
このうち、医療保険と年金保険、介護保険は、加入年齢に達したときに、必ず加入する義務があります。
一方の雇用保険と労災保険は、会社員が加入するもので、併せて「労働保険」ともいわれています。
他にも、会社員が加入する「健康保険」「厚生年金」「雇用保険」「労災保険」をまとめて「被用者保険」、
自営業者などが加入する「国民健康保険」「国民年金」をまとめて「一般国民保険」と呼ぶことがあります。
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医療保険
医療保険は、加入対象者によって、次のように分類されます。
表は横にスライドできます
医療保険の加入対象者ごとの種類 | |||||
保険制度名 | 健康保険 | 国民健康保険 | 共済組合 | 船員保険 | 後期高齢者医療制度 |
---|---|---|---|---|---|
加入対象者 | 会社員など | 自営業者や扶養されていない家族など | 国家・地方公務員、教職員など | 船員 |
|
そして主な保障は、医療機関でかかった医療費の一部を負担してくれることで、年齢によって自己負担額は次のように異なります。
年齢ごとの医療費の自己負担割合 | |
年齢 | 医療費の自己負担割合 |
---|---|
0〜5歳(義務教育就学前) | 2割 |
6〜69歳 | 3割 |
70〜74歳 | 2割 (ただし年収約370万円以上なら「現役並み所得」とみなされ3割) |
75歳〜 | 1割 (ただし年収約370万円以上なら「現役並み所得」とみなされ3割) |
(出典:厚生労働省「医療費の一部負担(自己負担)割合について」)
他にも高額な医療費を一部補填する「高額療養費制度」や病気・ケガをしたときの「傷病手当金」、出産時の「出産手当金」などの保障があります。
年金保険
年金保険は、加入対象者によって国民年金と厚生年金の2種類に分かれています。
表は横にスライドできます
年金保険の加入対象者ごとの被保険者と年金保険の種類 | |||
被保険者の種類 | 第一号被保険者 | 第二号被保険者 | 第三号被保険者 |
---|---|---|---|
加入対象者 |
|
| 会社員や公務員に扶養されている配偶者など |
加入年金保険の種類 | 国民年金保険 (老齢基礎年金) |
| 国民年金保険 (老齢基礎年金) |
国民年金と厚生年金の違いをまとめると、次のようになります。
国民年金と厚生年金の違い | ||
被保険者の種類 | 国民年金 | 厚生年金 |
---|---|---|
加入対象者 |
|
|
保険料 | 全額自己負担 | 労使折半 |
保険料支払期間 | 20〜60歳 | 会社員として所属している間 |
保険金 | 満額781,700円(令和2年度) | 報酬による |
年金受給開始時期 | 原則65歳 | 原則65歳 |
国民年金は、20歳を迎えると強制加入となります。
また年金受給開始時期は、60歳から70歳までなら、申請して変更することができます。
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介護保険
介護保険には、次のような区分があります。
公的介護保険制度の区分
- 65歳以上…第1号被保険者
- 40歳から64歳まで…第2号被保険者
そして認定段階は、次のように分類されます。
自立 (非該当) | 介護は必要ない状態。原則、介護保険は利用できない |
---|---|
要支援 (1~2の2段階) | 一部の介護・介護予防サービスが必要な状態 |
要介護 (1~6の6段階) | 介護サービスが必要な状態 |
そして、実際に次のような介護サービスを受けたときに、費用の一部が保障され、自己負担額は原則1割となります。
施設サービス | 特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設などの施設に入所して受けるサービス |
---|---|
訪問サービス | 訪問介護・訪問看護・訪問リハビリなど、自宅に訪問してもらって受けるサービス |
通所サービス | デイサービスや通所リハビリなど、施設に出向いて受けるサービス |
介護予防サービス | 介護予防のために訪問や通所で受けるサービス |
地域密着型介護予防 サービス | 定期巡回やグループホームなど、地域密着型で受けられる介護予防のためのサービス |
雇用保険
ただすべての労働者が雇用保険の加入者になるわけではなく、次のように条件が決まっています。
雇用保険の加入者となる条件
- 所定労働時間が1週間で20時間以上
- 雇用が31日以上見込まれる
- 学生ではない
そして雇用保険で受けられる保障には、次のようなものがあります。
雇用保険の保障内容
求職者給付・就職促進給付:失業した際に再就職までの間、一定金額を受け取れる、いわゆる失業保険
- 高年齢雇用継続給付金:60歳以降に、賃金の減少した人に支払われる
- 育児休業給付金:原則1歳未満(一定の要件を満たした場合2歳未満)の子どもを養育するために休業したときに支払われる
- 介護休業給付金:93日間を限度に、家族の介護が理由で休業したときに支払われる
- 教育訓練給付:国が指定する教育訓練講座を受けたときに、その受講料の一部が支給される
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労災保険
労災保険で補償が適用されるのは、次のケースです。
労災保険が適用されるケース
- 業務災害:業務に関わる作業をしていて、病気・ケガが発生した場合
- 通勤災害:寄り道をのぞいて(日用品の購入などは認められる)、通勤として合理的な経路の往復中に病気・ケガが発生した場合
労災保険の補償内容は、次のとおりです。
労災保険の補償内容
- 療養補償給付:病気・ケガが治癒するまで、現物給付や現金給付がされる
- 障害補償給付:病気・ケガが治癒したあとに、後遺症が残ったときに支給される
- 休業補償給付:病気・ケガが理由で休業するときに、休業4日目から支給される
- 遺族補償給付;死亡したときに遺族に年金などが支給される
- 葬祭料:死亡したときに、葬儀代が給付される
- 傷病補償年金:病気・ケガが療養開始後1年6ヶ月経っても治っていないときに支給される
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そもそも社会保険とは
社会保険で備えられる主なリスクには、次のようなものがあります。
社会保険で備えられる主なリスク
- 病気・ケガ
- 老後の資金不足
- 介護状態での生活
- 失業
- 労働中の事故
日本国憲法第25条1項に定められている「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」の精神のもと、国民に「最低限度の生活を保障」するためにリスクに備えるのが社会保険の目的です。
社会保険の仕組み
社会保険の仕組みは、「相互扶助」によって成り立っています。
つまり国民一人一人が、定められた保険料を支払うことによって、自分を含めた、その他大勢の人のリスクに備えているのです。
社会保険の財源
- 国民の保険料:加入者や加入者を雇用している事業主が支払う
- 国庫負担金:加入者の保険料負担を軽減するために、国や地方自治体などが一部を負担
以上の資金によって、社会保険は保たれています。
社会保険は社会保障制度のひとつ
社会保険は、社会保障制度のひとつです。
社会保障制度
- 社会保険:病気・ケガ、老後の資金不足、失業などの国民生活における万が一のリスクに備えるための公的保険制度
- 社会福祉:各種福祉法に基づいて、障害者や母子家庭など社会生活上のハンディキャップを負っている国民が、安心して社会生活を営めるよう公的支援を行う制度
- 公的扶助:生活保護法に基づいて、生活に困窮する人々の最低限度の生活を保障し、自立を促す制度
- 保険医療・公衆衛生:予防接種や感染症対策、がん検診、ペットの保護管理などを行い、国民が健康的な生活を送れるように予防・衛生を維持する制度
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社会保険と雇用保険の違い
広義で言えば、雇用保険も社会保険の一部となります。
ただし社会保険を医療保険と年金保険、介護保険の3つである「狭義の社会保険」とすると、雇用保険とは区別しなければなりません。
社会保険と雇用保険の違い | ||
項目 | 社会保険(狭義) | 雇用保険(労働保険) |
---|---|---|
加入義務 | 年齢に応じて 強制加入 | 会社に所属すると 加入義務が発生する |
保険料 | 全額自己負担もしくは 労使折半 | 労使折半もしくは 全額事業主負担 |
保障(補償)内容 |
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出典:ほけんのぜんぶ
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出典:マネードクター
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出典:保険マンモス
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なお、アバターの相談にあたっては会員登録も不要のため、好きなタイミングで活用できます。
保険市場はコンサルタントを利用者側が指名できるサービスです。コンサルタントのプロフィールや口コミ、年間相談件数などをチェックした上でニーズに合った人を選べるため、深い相談ができます。
さらに、保険市場の公式サイトには保険やお金に関する知識を得られるコラムが豊富です。社会保険の仕組みや各保険商品の特徴などを分かりやすく解説しているため、保険やお金の知識を増やしたい人は一読することをおすすめします。
出典:保険市場
保険無料相談ドットコム
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出典:保険無料相談ドットコム
社会保険に関するよくある質問
主に医療保険・年金保険・介護保険・雇用保険・労災保険が社会保険にあたります。このうち、医療保険と年金保険、介護保険は、加入年齢に達したときに、必ず加入する義務があります。
社会保障制度とは、国民の生活を広くリスクから守るために、次の4つの行政サービスを展開する公的制度です。社会保険、社会福祉、公的扶助、保険医療・公衆衛生に分類されます。
まとめ
社会保険とは、病気・ケガ、老後の資金不足、失業などの国民生活における万が一のリスクに備えるための公的保険制度のことでした。
そしてその種類は、「医療保険」「年金保険」「介護保険」「雇用保険」「労災保険」の5つがあり、それぞれに応じたリスクへの備えを保障してくれることがわかりましたね。
社会保険に、どのような保障があるのかあらかじめ知っておけば、いつ、どのようなことが起こっても、冷静に対処できるでしょう。
そして、加入すべき生命保険などもわかってくるはずです。
本記事を参考に、ご自身がより備えておきたいリスクについて考えてみてはいかがでしょうか?
・本コンテンツは情報の提供を目的としており、保険加入その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。
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