緑内障やレーシックは保険適用される？加入できる保険も解説

40歳以上の日本人の20人に1人は緑内障であると言われています。徐々に視野が欠けていき、放置しておくと最悪失明する危険性のある恐ろしい病気です。

読者

緑内障で入院や手術をした時に医療保険の給付金は出るのでしょうか？

読者

緑内障になった後でも医療保険に加入できるのか気になっています。

今回の記事では、緑内障の治療やレーシック手術が医療保険の保障対象になるかどうかについて解説します。

マガジン編集部

病気になった後に加入できる医療保険についても紹介しますので、未加入の人は検討してみましょう。

緑内障の場合に医療保険は適用される？

最初に、緑内障という病気と緑内障になった場合の医療保険の給付について説明します。

緑内障とは

緑内障とは、視神経の障害により視野（見える範囲）が狭くなる眼の病気のことで、病気が進行すると失明することもあります。

マガジン編集部

40歳以上の人の5％、60歳以上では10％以上の人が緑内障だと言われています。

早期に発見して治療を受ければ、病気の進行を食い止めることはできますが完治するわけではありません。

緑内障による視神経の障害は、「眼圧の上昇」が原因だと言われています。

（眼球のつくり）

引用：参天製薬「緑内障とは・緑内障の種類と原因」

眼の中には血液の代わりに栄養などのことで「房水」と呼ばれる液体が流れていますが、房水の流れが妨げられるなどして眼圧が上昇します。

目が見えにくい、視野が狭くなった、などの症状があれば、眼圧検査や眼底検査、視野検査などを受けて確認しましょう。

緑内障の治療

緑内障の治療は主に次の3つです。

それぞれについて説明します。

治療法①：薬物療法

薬物療法とは、眼圧を下げるために点眼薬や内服薬を用いて行う治療のことです。

点眼薬や内服薬によって次の効果が期待できます。

発病初期や病状が軽いときに用いる治療法です。

一般的に入院や手術は不要ですが、病状が安定した後でも長期間、服薬しなければならないケースもあります。

治療法②：レーザー治療

レーザー治療とは、房水が排出される部分（線維柱帯）にレーザーを照射するなどして、房水の流出を促進する治療法です。

マガジン編集部

レーザー治療は、治療時間が数十分程度で痛みもないので、簡単で安全な治療と言えます。

治療法③：外科的手術

緑内障に対する外科的手術はたくさんあります。

レーザー治療とは異なり、1週間から2週間程度の入院が必要になるケースもあります。

参考：医新会グループ「緑内障手術」

緑内障は医療保険の対象になる

緑内障の治療で、入院や手術をしたときは医療保険の支払事由に該当すれば、「入院給付金」や「手術給付金」の対象になります。

緑内障で入院するのは、主に外科的手術などを行うときです。薬物療法やレーザー治療では基本的に入院することはありません。

緑内障で手術するのは、レーザー治療や外科的手術の時です。

マガジン編集部

手術給付金の金額は加入内容によって異なるので、約款や保険会社の担当者などに確認しましょう。

緑内障で失明したとき定期保険特約があれば高度障害保険金

定期保険や終身保険などでは、死亡したときだけではなく所定の高度障害状態になった場合、「高度障害保険金」が支給されます。

両目を失明した場合は高度障害状態に該当し、死亡保険金と同額の高度障害保険金が支給されます。

医療保険には死亡保障がないのが一般的ですが、一部の医療保険では定期保険特約を付加することができます。

※「特定疾病保障特約」や「介護一時金特約」には、死亡時や高度障害状態になったとき死亡保険金や高度障害保険金が出るものと出ないものがあります。

緑内障になってから医療保険に加入できる？

緑内障になる前に医療保険に加入していれば給付金が支給されますが、これから加入しようという人はどうなるのでしょう？

緑内障になった人が医療保険に加入する方法は次の3つです。

加入方法①：一般の医療保険に加入する

緑内障になった人が医療保険に加入しようとした場合、まず検討すべきは「一般の医療保険」です。

前述の通り、程度の軽い人も含めて多くの人（40歳以上の人の5％、60歳以上では10％以上）が緑内障にかかります。

マガジン編集部

緑内障は完治は難しくても、早期発見・早期治療で症状の進行を抑えることができる病気であるため、症状が重くなければ一般の医療保険に加入できる可能性はあります。

ただし、加入する際に条件がついたり特約が付加できなかったりするケースも考えられます。

緑内障は完治しないため程度が軽くても症状が悪化するリスクがあり、入院保障や手術保障に対して割増保険料や特定部位不払いなどの条件がつくことが多いです。

また、定期保険特約などを付加して被保険者が両目を失明した場合、百万単位・千万単位の高度障害保険金の支払いリスクが生じるため特約付加は難しいでしょう。

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加入方法②：「引受基準緩和型」の医療保険に加入する

一般の医療保険に加入できない場合は、「引受基準緩和型」の医療保険を検討してみましょう。

2年以内に入院や手術をしたことがあるなど、告知に該当すると加入は難しくなります。

もう一点注意すべきことは、引受基準緩和型の保険料は一般の医療保険と比べて高いことです。

マガジン編集部

一般の医療保険の保険料に割増保険料を加えた合計よりも、引受基準緩和型の方が保険料が高いのが一般的です。

また、引受基準緩和型のデメリットとして次の2つも覚えておきましょう。

加入方法③：「無選択型」の医療保険に加入する

入院や手術をしたことがあるなどのため、一般の医療保険や引受基準緩和型の医療保険に加入できない時は「無選択型」の医療保険を検討してみましょう。

無選択型では、医師の診査だけでなく告知もなしで加入できるため、緑内障の症状にかかわらず申し込みができます。

ただし、無選択型に加入する場合、次の4点には注意が必要です。

注意点①：保険料が割高

注意点の1つ目は、無選択型の保険料は高く設定されていることです。

一般の医療保険と比較した場合はもちろん、引受基準緩和型と比較しても保険料は高くなります。

読者

大きな病気をした人や現在治療中の人も加入できるというメリットはある反面、保険料負担は大きくなるんですね。

注意点②：加入前に発病していた病気や治療中の病気は保障されない

注意点の2つ目は、加入前に発病していた病気や治療中の病気は保障されないことです。

マガジン編集部

つまり、すでに緑内障であることが判明していた人は、緑内障の治療による入院給付金や手術給付金はもらえないことになります。

ただし、責任開始日から2年間、入院や手術のいずれもしていない場合、2年経過以降の入院や手術に対して給付金が支給されます。

緑内障以外の病気でも、緑内障に起因すると考えられる病気で入院・手術した場合も同様です。

注意点③：責任開始日から90日以内に発病した病気は保障されない

注意点の3つ目は、責任開始日から90日以内に発病した病気は保障されないことです。

また、引受基準緩和型と異なり給付金の削減はありません。

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注意点④：保険期間が定期のみ

注意点の4つ目は、保険期間が定期のみであることです。

一般の医療保険では、終身タイプと定期タイプを選択できますが、無選択型は原則、終身タイプがありません。

保険期間は5年または10年などで、満期になった場合は所定の年齢まで更新できるのが一般的です。

マガジン編集部

一定年齢を過ぎると終身タイプの医療保険に加入するのがおすすめですが、無選択型でも75歳または80歳までは保障は継続します。

レーシック手術をした場合も医療保険は適用される？

最後に、レーシック手術をした場合、医療保険の給付金が支給されるかどうかについて説明します。

レーシック手術とは

レーシック手術とは、近視や乱視、遠視の人に対する視力矯正治療です。

安全性は高く回復も早いと言われますが、角膜を削ることになるのでリスクがゼロではありません。

マガジン編集部

多くの場合、レーシック手術によってメガネやコンタクトレンズなどが不要になります。

レーシック手術は医療保険の対象になる場合とならない場合がある

レーシック手術に対する手術給付金は、保険商品によって支給されるケースと支給されないケースがあります。

もともと、レーシック手術は手術給付金の保障対象でしたが、2007年4月1日に生命保険会社各社が約款の見直しを行い対象から外れました。

読者

つまり、どの保険会社に加入しているかではなく、契約始期がいつかによって手術給付金の有無が決まるのですね。

契約始期が2007年3月末日以前ならばレーシック手術で手術給付金が支給され、同年4月1日以降ならば支給されません。

また、レーシック手術の目的は視力の矯正であり、治療目的ではないため健康保険の対象にはなりません。

マガジン編集部

手術費用は10万円～30万円程度（片目）と言われますが、全額自己負担になります。

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マガジン編集部

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マガジン編集部

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まとめ

緑内障の治療で入院や手術をしたときは医療保険の「入院給付金」や「手術給付金」の対象になります。手術は外科的手術だけでなくレーザー治療も対象です。

一方、レーシック手術については、加入している医療保険の契約始期が2007年3月末日以前ならば支給、同年4月1日以降ならば不支給となります。

また、定期保険特約など死亡保障のある特約を付加した医療保険に加入していて緑内障で両目を失明した場合、「高度障害保険金」が支給されます。

緑内障になった人が、新たに医療保険に加入する方法は次の3つです。

• 一般の医療保険に加入する
• 「引受基準緩和型」の医療保険に加入する
• 「無選択型」の医療保険に加入する

緑内障になった人が医療保険に加入しやすい順番は、「無選択型」、「引受基準緩和型」、「一般の医療保険」の順です。

しかし、加入しやすいタイプの医療保険ほど保険料は高く、給付金の支払いに制限があります。

まず「一般の医療保険」に申し込みをし、加入できない場合に「引受基準緩和型」や「無選択型」を検討しましょう。

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