医療保険のガン特約は必要か?がん保険との違いや選び方を解説
納得のいくがん保障を付けておくためには、医療保険のガン特約とがん保険のそれぞれの特徴やメリット・デメリットを知る必要があります。
この記事の要点
- 1.医療保険のガン特約とがん保険は、どちらもがん保障を得られるもので、医療保険はがんを含めた病気やケガを保障し、ガン特約を付けることでがんに罹患した場合の保障の上乗せをすることができます。
- 2.一方、がん保険はがんに特化した保険なので、がん以外の病気やケガは保障対象外となりますが、がんに関する治療費の保障は手厚くなっています。
- 3.どちらに加入するか迷ったときは、保険相談窓口で専門家に相談しながら検討しましょう。
- 4. 保険相談窓口「ほけんのぜんぶ」では、40社以上の保険商品から専門家があなたにぴったりの保険をご提案します。
目次
医療保険のガン特約はいらない?必要かどうか検証
「医療保険のガン特約が必要な方」と「がん保険への加入が必要な方」はそれぞれどういったタイプなのかご紹介していきます。
医療保険のガン特約が必要な方
医療保険のガン特約が必要なのは以下のようなタイプの方です。
ポイント
- がん以外の病気やケガへの備えも欲しい方
- がんの治療費が支払える貯蓄がある方
ではそれぞれのタイプについて詳しく見ていきましょう。
がん以外の病気やケガへの備えも欲しい方
がんは日本人の二人に一人がかかる病気ですが、気を付けたい病気にはがんだけでなく「心疾患」や「脳卒中」などもあります。
ポイント
- ご自身の生活習慣を振り返ってみて、「将来何らかの病気になってしまうかもしれない」と不安な方は、医療保険に加入し幅広い病気の保障をカバーしつつ、ガン特約を付けてがんに罹患した場合の上乗せ保障としておくと良いでしょう。
- また、高齢になるほどケガのリスクも高くなり、一度ケガをすると回復するまでにかかる時間も長引く傾向があるため、医療保険でケガの保障もあると安心ですね。
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がんの治療費が支払える貯蓄がある方
病気やケガをすると治療費が支払えるかどうか心配になりますが、高額な治療費がかかるものといえばやはり「がん」を思い浮かべるのではないでしょうか。
注意点
がんは、先進医療や自由診療といった公的医療保険の対象外となる治療を行うケースもあり、その場合治療費は全額自己負担になります。
十分な貯蓄がない場合は、がん保険に加入して給付金を受け取ることで、先進医療や自由診療にかかった治療費を支払うことができます。
そのため、がん保険で手厚い保障を付けておかなくても、医療保険のガン特約で十分対応できる可能性があります。
がん保険への加入をおすすめする方
がん保険への加入をおすすめする方は以下のようなタイプの方です。
がん保険がおすすめの人
- 身内にがん罹患者がいる方
- がんにかかる治療費が心配な方
- 50代以上の方
ご自身があてはまるかどうかひとつずつ確認していきましょう。
身内にがん罹患者がいる方
実際には、身内にがんに罹患した方がいても絶対に遺伝するというわけではありませんが、もし身内に次に該当する方がいる場合は、がん保険への加入をしておくと安心でしょう。
ポイント
- 若いうちにがんに罹患した方がいる
- 何回もがんに罹患した方がいる
- 家系内に特定のがんに罹患した方が複数いる
がんに罹患することにおびえながら生活するのはつらいものです。
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がんにかかる治療費が心配な方
がんにかかる治療は、通常のものであれば公的医療保険の対象になり、高額療養費制度も利用できることから、1か月あたりの医療費も抑えることができます。
注意点
しかし、先にも触れたように、先進医療や自由診療による治療を受ける場合は全額自己負担になるため、数十万円~数百万円といった高額な治療費がかかるケースもあります。
がん保険には、先進医療も自由診療を受けた際の治療費が実費分保障される商品もあり、治療費の支払いの心配をせずに治療に専念することができます。
50代以上の方
がん罹患率は高齢になるほど高くなり、特に60代以降になると急激に高くなるため、それまでにがん保険に加入しておくことをおすすめします。
ポイント
- がん保険の保険料は、若いうちはそれほど高額ではありませんが、50代になると特に男性において格段に高額になる傾向にあるため、できれば40代のうちに加入しておくと保険料の支払い負担を軽減できる可能性があります。
- また、がん保険は一度がんに罹患してしまうと新規加入することが難しいです。
もちろん、「引受緩和型がん保険」といって引受審査基準の緩やかながん保険もありますが、通常のがん保険と比較して保障額が低くなってしまったり、給付金の支払い条件が厳しくなったりするケースが多いです。
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両方に加入する場合は保障の重複に注意
医療保険のガン特約とがん保険のどちらに加入すれば良いのか決められない場合、「両方に加入する」というのもひとつの方法です。
ポイント
- ただし両方に加入する場合は、保障が重複しないように契約内容をしっかりと確認してください。
- たとえば「先進医療特約」は医療保険とがん保険の両方の保障内容となっていますので、どちらかで付けてあればもう片方は付ける必要がありません。
医療保険のガン特約とがん保険の違い
まずは医療保険のガン特約と、がん保険それぞれについて理解を深めておきましょう。
また、両者にはどのような違いがあるのかについても解説していきます。
医療保険のガン特約とは
医療保険は、病気やケガの治療を目的として入院・手術をした場合の、医療費の自己負担分や公的医療保険では保障されない差額ベッド代などの費用を補填するための保険です。
ポイント
- 医療保険は、がんを含む幅広い病気を保障対象としているため、がんに罹患した場合も保障してもらえますが、がん保険のように手厚い保障が得られるというわけではありません。
- しかし、「ガン特約」を付けることでがんに罹患した際の補償を上乗せすることができ、がん保険の主契約のひとつである「がん診断給付金」も受け取れることが多いです。
なお、がん診断給付金とは、がんと診断確定されたときに受け取れる一時金で、使い道が自由なので入院費や手術代はもちろんのこと、通院時の交通費やがん治療のために休業した場合の収入減の補填などにも利用することができます。
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がん保険とは
がん保険は、がん保障に特化した保険で、がん以外の病気は保障対象外となります。
がん保険は、「主契約+特約」というかたちで契約し、一般的にがんと診断されたときに受け取れる「がん診断給付金」と、がん治療のために入院したときに受け取れる「がん入院給付金」を主契約とし、必要に応じてさまざまな特約を付けます。
以下に、がん保険の主な保障内容について簡単にご紹介します。
保障項目 | 保障内容 |
がん診断給付金 | がんと診断確定されたときに受け取れる一時金。50万円~200万円で設定されることが多い。 |
がん入院給付金 | がん治療のために入院したときに受け取れる。日額5,000円~1万円に設定されることが多い。 |
がん手術給付金 | がん治療のために手術を受けたときに受け取れる。手術の内容に応じて「入院給付金日額×〇倍」という倍率式のタイプと、手術内容にかかわらず一定額が支払われる定額支給タイプがある。 |
がん通院給付金 | がん治療のために通院したときに受け取れる。日額5,000円~1万円に設定されることが多い。入院を伴わない通院も保障されるタイプもある。 |
先進医療特約 | がん治療のために先進医療を受けたときに、かかった技術料の実費を保障してもらえる。通算2,000万円までなどの限度設定あり。 |
抗がん剤治療特約 | がん治療のために抗がん剤治療を受けたときに給付金を受け取れる。1か月あたり10万円といった金額に設定されることが多い。 |
女性特約 | 乳がんや子宮がんなど女性特有のがん治療のために手術を受けたときなどに給付金を受け取れる。 |
このほかにも、保険会社によってさまざまな特約が設けられています。
医療保険のガン特約とがん保険の比較
ではここで、医療保険のガン特約とがん保険の一般的な違いについて確認しておきましょう。
主な違いについて下表にまとめましたので参考にしてください。
比較項目 | 医療保険のガン特約 | がん保険 |
保障対象 | 病気(がんを含む)やケガ+がんの上乗せ保障 | がん |
入院給付金の支給対象 | 病気(がんを含む)やケガの入院 | がん入院のみ |
入院給付金支払日数の上限 | 上限あり | 上限なし |
がん診断給付金 | あり(ただしがん保険と比較して少額なことが多い) | あり |
先進医療特約 | 医療保険に「先進医療特約」を付ければ対象になる | あり |
がんへの備え | がん保険より手薄な傾向 | 手厚い |
医療保険にガン特約を付けた場合は、がんを含めた病気やケガを幅広く保障し、がんに罹患したときは上乗せ保障をしてくれます。
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医療保険のガン特約のメリット・デメリット
すでに医療保険に加入している方は、がん保険に別途加入するのではなくガン特約を付けることを検討することもあるでしょう。
がんに備えるために、医療保険のガン特約を付けることのメリットやデメリットについて確認していきます。
メリット:契約がひとつなので管理しやすい
基本的に、特約は単体では契約できず、主契約に付帯するかたちで保障を付けます。
ポイント
- 契約本数が多くなると、それだけ保障の重複など内容の把握が複雑になるうえ、給付金申請や契約内容に変更があった場合の手続きなども手間がかかってしまいます。
- 特約はいくつ付けても契約自体はひとつのままなので、管理や手続きがしやすいといえます。
デメリット1:医療保険を解約するとガン特約も終了する
医療保険の保障見直した結果、ほかの医療保険に切り替えたいと思うことがあります。
その場合、現在契約中の医療保険を解約することになりますが、解約と同時にガン特約の保障も終了してしまいます。
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デメリット2:保障内容の選択肢が少ない
医療保険のガン特約は、あくまでも特約なので、希望に応じた保障を細かく設定することが難しいです。
一般的に、ガン特約は「がん診断一時金特約」や「がん通院特約」などを付けるケースが多く、がん保険の保障内容のごく一部しか付けることができません。
がん保険のメリット・デメリット
では次に、がん保障に特化したがん保険に加入するメリットとデメリットについて見ていきます。
メリット1:保障内容が自由に選べる
多くの保険会社からがん保険が販売されているため、ご自身のニーズに合ったがん保険が選びやすいというメリットがあります。
また、医療保険のガン特約とは異なり、さまざまな特約が設けられているので、ご自身の状況に適した保障内容を自由にカスタマイズすることができます。
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メリット2:入院日数に制限がない商品が多い
がん保険では一般的に、入院における給付上限日数に制限がなく、実際に入院した日数分の入院給付金を受け取ることができます。
注意点
- 一方、医療保険では1回の入院給付の上限日数が60日や120日、180日などに制限されていることが多く、決められた日数以上の入院をしても超えた分は保障を受けることができません。
- また、医療保険の古いタイプの商品の中には「5日目から保障(4日間は保障対象外)」、「10日以上の入院の場合は初日から保障」といった条件付きのものもあります。
がん保険は入院初日から保障対象となる商品がほとんどですが、医療保険では入院日数によって十分な保障が得られない可能性があります。
デメリット:がん以外の病気やケガは保障対象外
がん保険はがん保障のみに対応しているため、がん以外の病気やケガの場合には保障対象外となります。
一方、医療保険はがんを含めた幅広い病気やケガに対応しています。
がん以外の病気やケガにも備えたい方は、医療保険に加入しガン特約を付ける方が安心でしょう。
保険の加入や見直しを検討するなら必ずすべきこと
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医療保険のがん特約に関するよくある質問
まとめ
医療保険のガン特約とがん保険は、どちらもがん保障を得られるものです。
医療保険はがんを含めた病気やケガを保障し、ガン特約を付けることでがんに罹患した場合の保障の上乗せをすることができます。
一方、がん保険はがんに特化した保険なので、がん以外の病気やケガは保障対象外となりますが、がんに関する治療費の保障は手厚くなっています。
どちらに加入するか迷ったときは、保険料と保障内容のバランスを考えたうえで、ご自身が最も備えておきたいことを明確にし、不安を取り除けるような保障を付けておくことが大切です。
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