女性疾病への備えにおすすめの保険とは?必要性や特約についても解説
ケガや病気を幅広くカバーできる「医療保険」ですが、なかには女性向けに特化した「女性保険」として販売されているケースもあります。
また主契約になる保険ではなく、女性疾病特約として主契約にプラスすることも可能です。
女性が保険を検討すると多くの場合で女性向け保険や女性疾病特約をおすすめされますが、本当に必要なのでしょうか。
この記事の要点
- 1.ひとくちに女性特有の病気といっても、その種類や罹患する確率も異なります。
- 2.がんに罹患する可能性は低いと考える人もいますが、がんだけ備えれば良いわけではありません。たとえば帝王切開で出産する可能性は5人に1人にもなります。
- 3.どんな女性保険を選択するかは、備えたいリスクによっても変わります。出産に関するリスクなら掛け捨ての定期タイプ、がんに備えるなら終身といった具合です。
- 4.女性保険に加入する際は、保険相談窓口で専門家に相談し、納得した上で検討しましょう。
- 5. 保険相談窓口「ほけんのぜんぶ」では、40社以上の保険商品から専門家があなたにぴったりの保険をご提案します。
女性疾病とは?女性特有の病気を知ろう
女性疾病とは、「子宮」「卵巣」「乳房」など女性特有の器官の病気のことです。
女性疾病に数えられる病気には、以下のようなものがあります。
主な女性疾病
- 妊娠・出産の異常分娩
- 早産・流産
- 子宮筋腫
- 乳がん
- 卵巣がん
- 子宮頸がん
- 甲状腺の病気
- 鉄欠乏性貧血 など
女性向けとして販売される生命保険には、特定の病気に対して手厚い保障を受けられる「女性専用保険」「女性疾病特約」などがあります。
ただし、どんな病気に対応しているかは保険会社ごとに異なります。
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女性疾病にかかる確率は高い?低い?
女性特有の疾病といえば「乳がん」をはじめとした悪性新生物が思いつきます。
ここでは「女性特有のがん」「帝王切開」などの病気に罹患する確率やリスクについて考察してみましょう。
女性特有のがんの罹患率はどのくらい?
女性特有の病気とはいっても、女性だから必ずかかると決まったわけではありません。
また、その確率は疾病ごとに大きく異なります。
たとえば「女性特有のがん」。国立がん研究センターの「がんの統計2021」によると、罹患率の推移は以下のようになっています。
罹患率の推移 | |
乳がん | 30代から急激に増加し始める。40~60代前半でピークを迎えてその後は減少に転じる。 |
子宮がん | 20代後半から急激にその数を増やし、50~60代をピークにその後は急激に減少に転じる。 |
子宮頸がん | 20代後半から30代まで増加したあとは横ばいになり、70代後半から80代で再び増加に転じる |
卵巣がん | 10代から増加を始めて30代後半には増加のペースが加速する。その後60代以降は減少に転じる。 |
出典:公益財団法人がん研究振興財団|がんの統計2021|53~54P
ちなみに男女ともに罹患する可能性がある「肺がん」「食道がん」などは40代後半から増加する傾向があります。
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乳がんの罹患率は女性特有のがんでもっとも高い
この中でもっとも罹患する可能性が高いのは「乳がん」です。
ポイント
- がんの統計2021によると、2020年の予測で罹患数92,300人と非常に多くなっています。
- 女性のがん患者全体の42万9,900人のうち5人に1人以上は乳がんに罹患する計算です。
がん以外にも気を付けるべき病気がある
女性保険ではがん以外でも幅広い病気をカバーできます。たとえば「子宮筋腫」。
一般的に4人に1人が持っていると言われており、腫瘍が大きくなると手術が必要になる場合もあります。
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女性は男性よりも受療率が高い
性別にみてみると、女性は男性よりも入院する可能性が高いことが分かっています。
厚生労働省の「平成29年(2017)患者調査の概況」によれば、人口10万人あたりの入院数は男性の972に対して女性が1,096、外来は男性4,953に対して女性6,360になっています。
出典:厚生労働省|平成29年(2017)患者調査の概況|9P
理由はさまざまですが、以下のようなことが原因と考えられます。
ポイント
- 女性は出産・妊娠で通院・入院すること
- 女性の平均寿命の方が長い
- 子宮のように女性にしかない臓器が多い
男性では経験しない妊娠・出産は病気ではないものの「異常分娩」「子宮外妊娠」などのトラブルによって命を危険にさらすこともあります。
長期入院によって会社を休職するリスクもあるわけです。
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帝王切開の割合はどのくらい?
女性保険や女性疾病特約には女性特有の疾病・がんに対する保障のほかに、妊娠・出産に関するリスクに対する保障もあります。
ポイント
- 厚生労働省の「平成29年(2017)医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況」によれば、1年間の分娩数は76,953件です。そのうち帝王切開の件数は15,687件もあります。
- 分娩に占める割合は一般病院で25.8%、一般診療所で14.0%という結果になりました。
- 一般病院と一般診療所を合わせた割合は約20%で、約5人に1人が帝王切開で子どもを生んでいる計算になります。
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万が一に備えられる女性保険・女性疾病特約とは
女性疾病に関するリスクに手厚く備えられる保険商品として、「女性保険」や「女性疾病特約」などが挙げられます。
女性保険とは
女性保険は文字どおり、女性専用の保険のことです。
ポイント
- 医療保険の一種で、女性特有の病気や妊娠・出産に関するトラブルに対して幅広く保障してくれます。
- 女性特有の病気で入院したり手術したりする場合に保障が手厚いのが特徴です。
- 単体商品で販売されているケースもありますが、多くの場合で後述する「女性疾病特約」が基本になる医療保険にセットされる形で販売されます。
女性疾病特約とは
女性疾病特約は医療保険のなかの特約の1つで、すでに紹介したような女性特有のがんなどの病気で入院した場合に入院給付金などの保障が上乗せされる特約です。
ポイント
- あくまでオプションのため、単独で契約することはできません。
- 基本になる医療保険に特約分を上乗せした保険料を支払うことになります。
たとえば基本となる医療保険で入院1日につき1万円、女性疾病特約で5,000円の保障を受けられる場合、女性特有の病気で入院したときには1日につき1万5,000円を受け取れるということです。
さらに、女性疾病特約では女性特有の病気だけをカバーしているだけでなく、保険会社によっては男女共通で罹患するがん全般も対象になる場合があります。
がん全般なら肺がん・胃がん・大腸がんなども保障の対象です。
ポイント
同じ女性保険・女性疾病特約という名前でもカバーできる範囲が保険会社ごとに異なるため、保障内容をしっかり見比べることが大切です。
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女性保険と女性疾病特約の違いは?
女性保険と女性疾病特約の違いは「主契約」か「特約」かの違いです。
女性保険はメインである主契約が女性専用に設計されており、女性疾病特約は医療保険に特約として付加する形で保障を手厚くできます。
女性保険・女性疾病特約の選び方の一例を紹介します。
保障がまとまった商品が欲しいなら女性保険
女性保険は主契約からして女性専用に設計されています。1つ契約することで、女性特有の病気による入院を幅広くカバーできます。
支払い限度は保険によっても異なります。例えば女性特有の病気で入院した場合は「1入院60日」通算なら「1,000日」といった具合です。
注意点
ただし、一般的な医療保険にあるような「通院給付金」「診断給付金」などが主契約にセットされていない場合があります。
主契約を充実させたい場合は、診断給付金などが充実した主契約を選ぶのも選択肢の1つです。
主契約を決めた後で後述する女性疾病特約を上乗せするほうが、希望に近い保障になる可能性もあります。
女性疾病以外の保障にこだわるなら女性疾病特約
女性疾病特約はあくまでもオプションのため、主契約がないと契約することができません。
女性特有の保障は上乗せでもよく、メインとして他の医療保険を契約したい場合に向いています。
また今すでに医療保険に加入している場合、主契約を増やさず特約だけ上乗せ(中途付加)させることも可能です。
ただし欠点もあります。
「主契約がないと継続できない」ということです。
注意点
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女性疾病のための保険の選び方
女性疾病向けの保険といっても、保険会社ごとに多くの商品が販売されています。どれを選べば良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。
そこで、女性保険や女性疾病特約を選ぶ際のポイントを知っておきましょう。
ポイント
- 女性保険の種類を知る
- 保険に何を求めるかを明確にする
女性保険の種類を知る
女性保険は大きく分けて「掛け捨て型」「貯蓄型」に分かれています。
それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
掛け捨て型
掛け捨て型は貯蓄機能を持たず、医療保障に特化したタイプのことです。
貯蓄機能がなく、保険契約を続けても保険金を受け取ることはできません。代わりに貯蓄型よりも保険料が割安になっています。
貯蓄型
貯蓄型は、医療保障と貯蓄機能がセットになった保険商品です。
月々の保険料は医療保障に積立分が上乗せされているため、掛け捨て型と比較して保険料は高くなります。
また、給付金のタイプによって「終身」「養老」「生存」の3種類に分かれています。
ポイント
- 終身:被保険者が亡くなったときに死亡保険金が受け取れる
- 養老:保険期間満了時に生存していれば満期保険金を受け取れる
- 生存:保障期間中に生存していることで生存給付金、手術をしなかった場合に健康祝い金を受け取れる
いずれも解約すると「解約返戻金」を受け取ることもできます。
ただし、これらのお金を用意するために保険料は高くなるのがデメリットです。
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保険に何を求めるかを明確にする
女性保険に限った話ではありませんが、「とりあえず」で保険に加入すると正しくリスクに備えることができません。
たとえば20~30代であれば妊娠・出産に関するリスクが心配ですから、帝王切開などの保障が手厚い保険が選択肢になります。
40~50代になれば乳がんや子宮がんなどのリスクが高まります。女性特有のがんの保障が手厚い保険を選びたいものです。
目的が分かれば保障期間が自然と決まる
医療保険の保障期間には一生涯保障が受けられる終身型と、一定期間に限定された定期型があります。
ポイント
どちらを決めるか考える際にも、保険に加入する目的を明確にすることが大切です。
たとえば「妊娠リスクに備えたい」場合。40代までをカバーできる定期タイプの女性保険が良いでしょう。
逆に「女性特有のがんに手厚く備えたい」のなら終身タイプが適しています。がんは年齢を重ねるほど罹患する可能性が高くなるためです。
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まとめ
今回は「女性保険」「女性疾病特約」の必要性と、女性特有の病気に罹患するリスクについて解説しました。
ひとくちに女性特有の病気といっても、その種類や罹患する確率も異なります。がんに罹患する可能性は低いと考える人もいますが、がんだけ備えれば良いわけではありません。帝王切開で出産する可能性は5人に1人にもなります。
どんな女性保険を選択するかは、備えたいリスクによっても変わります。出産に関するリスクなら掛け捨ての定期タイプ、がんに備えるなら終身といった具合です。目的を明確にしたうえで、加入するかどうかを検討しましょう。
・本コンテンツは情報の提供を目的としており、保険加入その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。
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